爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.951-956

”賀茂川耕助のブログ”では2011年3月11日の記事では間に合わなかったものの、それから約1ヶ月半に渡って福島第1原発の事故とその影響、日本の電力・エネルギーをどうするべきかという問題を連載されています。 元々アメリカ出身の方でいろいろな方面からの情…

「理系にあって文系にないシンプル思考法」和田昭允著

生物物理学者で東大名誉教授の和田さんが理系という人々の思考法を参考にしてもらうように解説を加えたということです。 アイデアの種を常に集め、分解し組み合わせはっきりとしたものにしていくということですが、まあこれを活かしていけるという人はほとん…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.949

よく読んでいる別のブログで話題になった”賀茂川耕助のブログ”http://kamogawakosuke.info/ ですが、非常に参考になる見方で国際政治や日本の政治経済、その他広い範囲のことについて書かれている興味深いブログです。著者はかなり有名な方ですが、ブログの…

「日本辺境論」内田樹著

内田さんはもうすでに退職されているようですが、神戸女学院大学教授で、さまざまな議論を展開している思想家のようです。 日本人というものは世界の中心になるという感覚をまったく持つことのできない辺境の人間であるというのが本書のテーマです。そのため…

「温暖化防止のために 一科学者からアルゴア氏への提言」清水浩著

アルゴアは有名な「不都合な真実」で政治的なプロパガンダとしては成功を収めていますが、その内容は科学的には見過ごせない数々の誤りを含むということで多数の批判を受けています。 したがって、本書も「科学者」としてそういった批判をしているものかと思…

「性格を科学する心理学のはなし 血液型性格判断に別れを告げよう」小塩真司著

著者はパーソナリティー心理学が専門で現在は中部大学心理学科の准教授ということです。 血液型性格判断というのは時々大きく取り上げられたこともあり、テレビの番組を賑わせたこともありましたが、最近はひどい流行ではないように見えます。 しかし、大学…

新幹線開通50周年

新幹線が開業してこの10月1日で50周年ということで、いろいろと記念事業やイベントもあるようです。その頃は福岡の小学生だったので、実際に自分の目で見て乗ったというのは後の話になりますが、雑誌などを読むと新幹線特集などというものも出ていて、夢をか…

「ダメな議論 論理思考で見抜く」飯田泰之著

著者は経済学者ですが、以前に平成不況の経済政策について本を出版したところいろいろなコメントが読者から届いたそうです。それらの特に批判的なものには反論し議論をしていったのですが、その中に「意味のある批判」と「意味のない批判」があることに気が…

朝から突然のめまい

今朝起きると、ぐるぐる回るような感覚のめまいがして、座ることもできなくなってしまいました。 横になって目をつぶっていれば大丈夫だったので、しばらくそうしているとそのまま再び眠ってしまい、1時間ほどするとようやくめまいも治まりました。時々めま…

国連で気候サミット開催

温暖化が原因と見られる異常気象に対するために多くの国の首脳が国連に集まりサミットを開催したそうです。そもそも異常気象が特に最近増大しているのかどうかということも確実ではないと思いますが、それ以上に温暖化の対応策といわれる二酸化炭素排出を削…

「古代日本のルーツ 長江文明の謎」安田喜憲著

著者は環境考古学専攻ということですが、縄文文明ということを提唱したり、長江文明の発掘にも関わったりと、なかなか広い活躍をされてきた方のようです。私が長江文明ということを知ったのはせいぜい15年ほど前で、それまでは古代文明はエジプト、メソポ…

「”健康によい”とはどういうことか ナラエビ医学講座」斎藤清二著

著者は現在は富山大学健康管理センター教授ということですが、本書の課題の一つである「ナラティブ・ベイスド・メディスン」を日本で普及するという活動を行っているそうで、関連する書籍も出版していますが、本書はその中でもごく一般向きに解説をされてい…

「企業はなぜ危機対応に失敗するのか」郷原信郎著

弁護士として各所で活躍されている郷原さんの名前はよく耳にしますが、本書の著者紹介には東京大学理学部卒業、一度は就職したもののすぐに退職して司法試験受験し合格。検事として勤めたあと退官して弁護士となりコンプライアンス関連の活動を活発にされて…

「災害列島日本の地盤を探る」前野昌弘著

著者の前野さんは専門の地質学者ではなく面白い経歴の持ち主のようで、工学博士ではあっても材料工学が専門で化学メーカーに勤務し研究所長まで勤められたそうです。 しかし、新潟地震と阪神淡路震災を経験し、さらに新潟で土砂崩れにも遭遇したということで…

スコットランド独立住民投票否決

スコットランド独立の可否を問う住民投票は思いのほかの大差で否決されたようで、経済の混乱を不安視していた人々は安堵したようです。 事実上併合する過程ではいろいろな事件も起こっていますのでさまざまな思いもあるのでしょう。民族自決というものは第1…

本日の熊本の天候

今日の熊本は朝から本格的な雨、予報によれば1日雨が続きそうですが、最高気温の予報がなんと「21℃」 今年は8月もさほど気温が高くなかったとは言え、それでも最近までは最低気温でも25℃くらいはあったのが、今日のこの涼しさというより寒さです。野菜…

「民族とは何か」関曠野著

なかなか面白い思想家として関さんの名前を聞きましたので図書館で探してみたらこの本がありました。講談社現代新書ですので、一般向けのはずですがなかなか難しい内容になっています。もしかしたら読みが浅く間違った理解をしてしまったかもしれませんが、…

「医学的根拠とは何か」津田敏秀著

最近、同じ著者の「医学と仮説 原因と結果の科学を考える」という本を読みましたが、本書はこの本と一冊にする予定だったものを分けて出版したということです。あとがきにあるように、著者としては本書の内容の方がより訴えたかったことのようです。著者の岡…

スコットランド独立賛否ほぼきっ抗

スコットランドのイギリスからの独立を問う住民投票が明日に迫り、投票意向の調査も今のところ賛否がほぼきっ抗しているそうです。 民族自決という概念はそれほど古いものではないそうです。自分で決めなければならないかどうかという事も実際は難しい問題で…

「世界を騙し続ける科学者たち」ナオミ・オレスケス著

通常はこの欄は曲がりなりにもなんとか読了した本の感想を書いているのですが、この本ばかりは途中で放棄です。最初の章でIPCCの報告書執筆の代表者というベン・サンターという人物を描写しているのですが、それがどうも文学的・叙情的な書きっぷりなので違…

「原田正純の道 水俣病と闘い続けた医師の生涯」佐高信著

水俣病の原因究明の最初から関わり、患者の立場にたったことで有名でしたが、惜しくも一昨年亡くなられた原田正純さんの伝記を硬骨の評論家、佐高さんが書かれたものです。私自身は1978年に大学を卒業し、就職して熊本県にはじめてやってきたのですが、それ…

「”没落先進国”キューバを日本が手本にしたいわけ」吉田太郎著

キューバはソ連が破綻するまでは社会主義国中でアメリカの喉元に突きつけられた刃物のような存在であったためにソ連から多くの援助を得ていましたが、ソ連崩壊後はそれらがまったく途絶え一気に経済危機に向かいました。 それをなんとか克服するための努力を…

「図説 蛮族の歴史」トマス・クローウェル著

著者はアメリカの歴史家・ジャーナリストだそうです。古代文明が興るとすぐに周辺の民族(蛮族)の侵入が起こりました。近代までの歴史はそれの繰り返しだったのかもしれません。 ローマという文明は最初はそれ自体が蛮族だったのかもしれませんが、一つの帝…

川内原発にカルデラ噴火の危険?

川内原発再稼動にむけて、南九州に多いカルデラ火山噴火の影響を取り上げる人々もいて改めてカルデラ噴火というものへの注目もされているようです。カルデラ噴火については、以前に石黒耀さんの「死都日本」という本を読んだこともあり、興味をもって色々と…

これが成長戦略?

アホノミクスの断末魔の状況もだんだんと極まってきましたが、今朝のテレビでは大阪のカジノ中心のリゾート構想とやらが成長戦略との放送がありました。 これが成長戦略?と疑問を持たない人はよほど毒されている人だけでしょう。 金さえ儲かれば良いの?と…

「不運の方程式」ピーター・J・ベントリー著

著者は計算論・生物学が専門のようですが、ライターも兼ねているイギリスの科学者です。 現在の世界は科学の成果に囲まれていますが、普通の人はそのどこに科学があるのか良く分からないまま生活しています。そこで、一人の不運なビジネスマンを登場させ、次…

「飛行機はなぜ落ちるか」遠藤浩著

これもちょっと古い本ですが、94年に出版されていますので20年前のものです。飛行機設計に長く関わってきた遠藤さんが書いています。飛行機事故の要因として、天候・構造・エンジン・人為ミス・自動化・経営のそれぞれに分け説明していますが、どの事故…

「日常生活の法医学」寺沢浩一著

北海道大学教授で法医学が専門の寺沢さんが一般向けに法医学というものの解説を書いたものです。法医学というと、解剖に当たる人材難のために本来ならば解剖すべき事案であってもなかなかできないと言う話は聞いたことがありました。寺沢さんの本書でもその…

交通マナー以前

ちょっと前にも「法的責任」と「道義的責任」には触れたかと思いますが、どうも道義的責任より法的責任の方が重いというような誤解が広まっているような気もしますが、当然ながら「道義的責任」の方が幅広いのでそちらが重いはずです。ただし、道義的責任に…

円安を怖れるお笑い

アメリカ経済への期待感からか円安がまた急に進行し、これまで円安に動いても貿易輸出額が大して増えず輸入の額ばかりが増加して赤字が増えたといって、それがさらに拡大すると問題視する向きがあるようです。ここにきて、そう言うか。 アホじゃなかろうか。…