爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「内田樹の研究室」より「『老いのレッスン』まえがき」

内田樹さんが「老いのレッスン」という本を出版されたそうで、これはそのまえがきだという文章です。

blog.tatsuru.com内田さんは現在74歳、私より4歳年上ですので、もう立派な「老人」でしょう。

しかしその語り口は変幻自在、ズバッと切り込んではさっとはぐらかす。

この「老いのレッスン」という本についてもまえがきで「こんな本は信じるなよ」と言っているかのようでいて、若い人にとっては大きな価値があるとも示しているようにも見えます。

 

老人は言うことがころころ変わるそうです。

それは、どちらの意見も部分的には正しいということを長年かけて経験してきたから。

この年になって首尾一貫変わらない方がおかしいということでしょう。

 

ビートルズの曲に「僕が64歳になったら」という曲がありますが、ポール・マッカートニーは現在83歳、おそらくもう20年近くこの歌は歌っていないはずだとしています。

作った時には当然ながらポールは自分が64歳になることなど夢にも思っていなかった。

しかしあっという間にそれを通り過ぎてしまいました。

 

誰も若い時には自分が年を取ったらなどと言うことを考えるはずもありません。

しかしそれでも考えなければならないということをこの本では書いたということです。