爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

私も夢を見ました。トカラ列島付近の地震は巨大カルデラ噴火につながるのか。

トカラ列島付近での連続地震(もう群発などとは言えないようで)は収まる様相も見せません。

地下のマグマの移動が関係しているかもという解説もありました。

そのためか、例のマンガではありませんが、私も夢を見てしまいました。

 

それが「巨大カルデラ噴火につながる」というものです。

 

トカラ列島といえばあの巨大カルデラ噴火の鬼界カルデラも間近です。

鬼界カルデラ噴火は7300年ほど前の縄文時代に最後の噴火が起きており南九州の縄文文化を壊滅させたと言われています。

鬼界カルデラと今回の地震震源地とは少し離れているようですが、地質構造としては類似したものでしょう。

 

なにしろ、巨大カルデラ噴火は起きた形跡は世界中にありますが、人類の歴史の中では誰も見たことがなく、どうやって始まるかも分かっていないのですから。

それがどういう前兆を見せ、どのように広がっていくのか。分かっていないことばかりです。

 

カルデラ噴火は日本列島ではおよそ1万年に1回起きています。

前の鬼界カルデラが7300年前ということなのでまだ1万年までには少し間がありますが、その程度は誤差範囲でしょうか。

巨大カルデラ噴火といえば日本では阿蘇の4回の噴火でしょう。

27万年前から9万年前までに起きていますが、その最大のものが最後のAso-4でした。

噴出量は600立方キロメートル以上で、九州中部から山口県までを覆いました。

現在でも高千穂峡などは観光名所となっていますが、あの地形を形作ったのもその時です。

鹿児島のシラス台地は数十mの厚みを持っていますが、これは姶良カルデラ噴火による堆積物です。

地層と言えば数万年、数十万年もかけて積み重なったという感覚かもしれませんが、これらの火砕流堆積はごくわずかな時間で終わったと考えられます。

 

巨大カルデラ噴火を破局噴火と呼ぶことがありますが、これはそれを題材とした小説「死都日本」で使われたものです。

この噴火は霧島周辺を舞台としたものですが、その影響は日本ばかりでなく世界全体に及びます。

小説ではそれ以降は詳しく書かれていませんが、農業の打撃は激しいものでしょう。

 

こういった巨大カルデラ噴火で最大のものと考えられるのは7.5万年ほど前に起きたインドネシアのトパ湖での噴火です。

噴出量は5300立方キロメートル、Aso-4のさらに一桁上です。

火砕流は周囲一帯を埋め尽くしましたが、それ以上に大きい影響は成層圏に吹き上げられた大量の火山灰による気温低下で、世界的に寒冷化したと考えられます。

当時は新人類ホモサピエンスが誕生後広がりつつあった時代でしたが、この影響で多くが死に絶えわずか数万人にまで減少したという説(トパ・カタストロフ)もあります。

激しい気温低下でアフリカの熱帯以外では植物も死に絶えたのでしょう。

ホモサピエンスはなんとか生き延びましたが、他の人類、ネアンデルタールなどにも大きな被害が出たのかもしれません。

 

さすがにこの時点でカルデラ噴火の危険性を持ち出すのは、専門家としてはできないことのようです。

気楽な素人がパラパラと書いている例はありますが、私もいたって気楽な素人。平気で載せておきます。