爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

阿蘇山の噴火について、想像力を働かせる その1

富士山噴火については何度も書いていますが、現在住んでいるところからすれば阿蘇山の方が遥かに近いわけで、もしも大爆発ともなれば影響は甚大です。

そんなわけで、阿蘇山の噴火についてあれこれ調べてみます。

 

1.阿蘇山噴火の歴史

ja.wikipedia.org

(以下はこのウィキペディアの記述を引用)

活動の様式から、カルデラ形成以前のカルデラ火山活動期の先阿蘇火山群、カルデラ噴火を繰り返すカルデラ形成期カルデラ噴火以降の中央火口丘群の活動が中心となったカルデラ火山活動期3つに分けられる[20]。なお、爆発的噴火が特徴であり高野尾羽根溶岩[22]等を見出す事が出来るが、溶岩流を流出させる活動は少ない。

 

カルデラ火山活動期、すなわち巨大カルデラ噴火を起こす前にも噴火活動はあったが、小規模で小さな火山が形成されていた。

現在の外輪山北西部の鞍岳はこの火山の一つと考えられる。なおそれ以外の火山はカルデラの下に埋没した

この時期は600万年前から35万年前までの間であった。

 

カルデラ形成期は27万年前から9万年前までで、この間に4回のカルデラ噴火があった。

Aso-1 : 26.6±1.4万年前[25]、噴出量 32 DRE km3[26]

  • Aso-2 : 14.1±0.5万年前[25]、噴出量 32 DRE km3[26]

  • Aso-3 : 12.3±0.6万年前[27]、噴出量 96 DRE km3[26]

  • Aso-4 : 8.64±0.11万年前(SG06)[28]8.8±0.1万年前(MIS5.2)[29]、見かけ噴出量930 - 1,860 km3[30]

この中でも4回目のAso-4が最大の噴火であった。噴出量は600万立方kmを越え、火砕流は九州中部を覆い山口県秋吉台に達し、火山灰は北海道や朝鮮半島でも確認されている。



Aso-4の噴火状況についてはナゾロジーというサイトに詳しい。

nazology.net

元データはこっちかな。産総研の報告

www.aist.go.jp

 

カルデラ火山活動期は8万年前以降現在まで。

巨大カルデラ噴火の後にカルデラ内に現在見られるような五岳などが形成された。

 

2.阿蘇山をはじめ南九州で繰り返されるカルデラ噴火の原因

カルデラ噴火を起こす場合には巨大なマグマ溜まりが形成されそれが一挙に噴出するのですが、そこに至る成因はまだ定説が無いようです。

東京大学地震研の前野深さんの解説がありますが、細かいところまでは分かりません。

https://www.eri.u-tokyo.ac.jp/people/fmaeno/Kagaku_201401_Maeno.pdf

南九州では中部九州を中心とする引張作用がありそれで地溝帯が形成されるとありますので、そこにマグマ上昇が伴うのかもしれません。

なお、カルデラ噴火の起こった場所は南九州以外にも北海道(屈斜路、洞爺)と北東北(十和田)がありますので、その地域のプレートの状況とも通じるものがその原因なのかもしれません。

 

(その2に続く)