エネオスが製造している合成燃料を用いて自動車の走行試験をトヨタの社長自ら行ったというニュースです。
news.yahoo.co.jp合成燃料を10%加えたガソリンで走らせるというものですが、エタノールをかなり混入しても自動車は走りますので何の問題もありません。
問題があるのはこの「合成燃料」の作り方です。
合成燃料はFT法と呼ばれる方法で作られるそうですが、二酸化炭素と水素を触媒反応させます。
二酸化炭素は発電所や工場などで排出されたものを高濃度で捕集するのでしょうが、水素は何とか作らなければならないでしょう。
これもグリーン水素だとかグレー水素などと言っていますが、現状では天然ガスなどから取るというまったく「化石燃料頼り」のものです。
合成燃料はまだ相当な高価格だということですが、このような資源とエネルギーの無駄使いをしていれば高コストも当然です。
これも結局、「二酸化炭素排出」ばかりに意識が向いてそれさえすれば脱炭素とでも言うような勘違いをしているからでしょう。
「化石燃料の使用を削減する」ことを第一に考えなければならないのですが、それができていません。
こういった風潮は、結局はそれに使われる機械を作る機械屋を儲けさせるだけになります。
少なくとも、各局がニュースで大々的に報道するような価値は無いものです。