毎年この時期に発表され、清水寺で披露されることで有名な「今年の漢字」ですが、多くの人が予想したとおり、「戦」となったそうです。
ロシアやウクライナ情勢にとくに詳しい人以外には、今年の初めにこのような戦争が起きることを予測できた人はいなかったでしょう。
しかしあっという間にロシア軍の侵攻が始まり、ウクライナ国内の各所に攻めかかり、このままウクライナは屈するのかと思えばそうはいかず、強力な反撃でロシア軍を押し返しましたがそれで結着というわけでもなく、膠着状態となっています。
とはいえ、別にこの「今年の漢字」が納得とか、そういったことが言いたいわけではありません。
素朴な感想として、「どんなものでも続けてやっていれば権威となるんだな」というものです。
この「今年の漢字」はべつに公的機関が決定したということではなく、「日本漢字能力検定協会」という団体が、まあおそらくは漢字というものに対しての国民の意識を少しでも高めたいと思ってでしょうが、1995年に初めて発表したものです。
なお、初回は「震」、阪神淡路大震災を受けてものもでした。
漢字キャンペーンとして行われており、公募して多いものを当選としているとか。
これまでも印象的な年もあったものの、そこまで納得できた年ばかりでもなかったようです。
また、その発表手段として清水寺貫主に書いてもらうというのも秀逸な手法と思いましたが、実は清水寺貫主は当時はこの協会の理事を務めていたということで、それで始めたそうです。
地域の祭りなどでもそれほど古いいわれのあるものでなくても、すでに30年40年続けていますというものもあり、それなりに伝統として確立されています。
まあ、これから立ち上げてもその後数十年も続けていけば立派な伝統となり得るということでしょう。