ウクライナにロシア軍が侵攻し戦闘を繰り広げている事態について、日本は基本的にはアメリカ寄りの報道がされているものと考えられます。
しかしそれとはまったく違う意見がロシアよりからも発せられますが、一般的には日本ではそれは一笑に付されるような扱いで、単なるプロパガンダに過ぎないと言われるようです。
しかし、これまでもアメリカの政府やそのメディアが報じた内容は実際には全く違ったという例も数多くありました。
それではどちらが真実なのか。
もちろん、どちらも真実ではないという可能性も非常に強いものです。
しかしそれを判断しないことには現在進んでいる非常事態について何の意見も述べられないということになってしまいます。
ウクライナに実際に出向けるわけでもなく、その情勢に詳しい信頼できる知人が居るわけでもありませんが、何とか報道の内容を突き合わせて少しでも真実に近いものを拾い上げていくしかないのでしょう。
これはロシアよりの観点が強そうですが、「賀茂川耕助のブログ」で紹介されている文章です。
Ted Rallという人物が、The Unz Reviewというサイトに書いているもので、「An Alternative Media Selection」と称しているように、主流派のメディアの論調とは違うということを標榜しているものです。
アメリカなどの主流派の報道とは異なる事実があるという立場であり、それを考慮すれば判断も変わるというものです。
それによれば、これまでのウクライナの状況について知らなければならないというものがあるということです。
それは、1991年のソ連崩壊以来ワルシャワ条約機構に属していたソ連衛星国のほとんどはNATO側になだれ込み、今やベラルーシのみがロシア陣営に属すものとなってしまいました。
ウクライナについては、親ロシア派のヤヌコヴィッチ政権が2014年の親米派クーデターにより倒されたとしており、それは当時のオバマ政権の指示によるものとしています。
その後、ウクライナのネオナチ集団と言われる右派過激派が実権を握っているとしています。
この記事では触れていませんが、ウクライナの東部のロシア系住民の活動に対しウクライナ軍や右派民兵が軍事的な弾圧を繰り返し、虐殺を行ったということもよく主張されていることです。
現在のロシア軍侵攻の状況については、アメリカ側のメディアの報道が繰り返し行われ、その暴虐ぶりが強調されているところです。
上記の記事のような事態が本当に存在し、そのためにウクライナ在住のロシア系住民の安全が脅かされたのかどうか。
それについては現在の報道ではまったく触れられることはありません。
それではどう判断すべきなのか。
現在、ロシア側がどう主張してもアメリカ側についたメディアがまともに報道することはないのかもしれません。
しかし、真実を報道するという姿勢が残っているメディアが欧米側に全くないとも考えられません。(日本にはありませんが)
それならば、合理的な根拠に基づいて主張すればそれを取り上げようという人々もあるのではないか。
今のような住宅や公共施設への攻撃はロシアからではなくウクライナ軍の謀略だとか、民間人攻撃はすることはないという口だけの弁解では説得力があるわけもありません。
逆にロシア側の非人道的な攻撃、侵略的な行動についての報道は、作為的である可能性もありますが、次から次へと出てきており、しかも報道機関だけでなくSNSなどで一般人からと称するものも数多く出てきます。
これらも全部が捏造であるとも言いにくくなっています。
やはり本当にロシア側には合理的な理由がないのではないかと判断するしかないようです。
完全にアメリカ側の大本営発表を信じられるわけでもないですが、基本的にはこちらの情報を取る方が間違いがないように感じます。
ただし、これまでのウクライナ情勢に関する上述の記述、つまりヤヌコヴィッチ政権の崩壊に関するアメリカの関与や、ウクライナ極右勢力ネオナチの存在などは、できる限り明らかにしていく必要があるかと思います。
少なくともこれらに関して否定できる根拠があれば、これらのロシアより言説はもはや考慮する必要がなくなるかと思います。
やれやれ、まったく気を使わせられる問題ではあります。