爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

将棋対局でマスクを長時間外したままにしたために一発反則負け。論議広がる。

ニュース自体は知らなかったのですが、ツイッターやブログで話題にしている人が居て知りました。

将棋の名人戦挑戦者決定リーグA級順位戦で、佐藤天彦九段と永瀬拓矢王座との一戦で起きたそうです。

news.yahoo.co.jp

10月28日に行われたこの一戦で、対局は長時間になったのですが、佐藤九段がその途中長時間マスクを外したまま長考することが続き、それに対し永瀬王座が関係者に「反則ではないか」と申し入れ、将棋連盟側は鈴木大介常務理事が佐藤康光会長と協議したうえ佐藤九段の反則負けを決定したということです。

 

これは今年2月1日より適用されている臨時の対局規定で「(・・・の場合を除き)対局中は一時的な場合を除きマスクを着用しなければならない」とされていることに違反したということです。

 

しかし、そんなこと一言注意すればいいじゃないかというごく当然の意見など、様々な反響が飛び交っているようです。

特に、反則負けを決めた理事の鈴木大介九段は永瀬王座の師匠筋にあたるとか、佐藤会長もまだ現役のA級棋士でありA級順位戦でより難敵の佐藤九段と当たることもあるのが理由ではといった憶測も。

 

こんなのは明らかに規定の決め方の曖昧さ、いい加減さが現れたものですね。

「みんな、対局の時はマスク着けようね」ということを言いたかっただけなのに、法律まがいの規定にして文章化したのが運の尽き。

それをまんまと利用した永瀬の根性が上だったということでしょうか。

 

それにしても、A級順位戦とは名人位挑戦者を決めるためのリーグ戦で、10名のA級棋士が総当たりで1年間かけて戦い、その中でもっとも勝率が良いものが名人戦挑戦者となるもので、もちろん1勝の重みというものがものすごく大きいものです。

なんとしてでも勝ちたいという思いは誰もが持つものでしょうが、そこを上手く収めるのが将棋連盟の役割でしょう。

今回の問題となった臨時対局規定も、きちんと細則まで定めて、たとえば「時間にして10分以上外した場合」とか、「何度注意しても着けなかった場合」とか、「5分間マスクを外していた場合は1回注意しさらに10分以上外した場合はアウト」とはっきり決めていれば良かっただけのことです。

そんな事態を想像もせず、ただマスクは着けようね、程度の考えでいい加減な規定を発効させたのがトラブルの元ということです。