私も何度か指摘しましたが、肉類の「低温調理」というものが流行しているようです。
しかし厳密な温度管理ができなければ残留する病原菌によって非常に危険なものとなります。
こういったことについて、食品ジャーナリストの松永和紀さんが詳細に説明しています。
私の指摘よりはるかに判り易く、データも満載で誰にでも理解できると思います。
この問題については、専門家のレシピにも間違いがかなり含まれているとのことです。
例えば、「肉は表面だけ菌がいるので内部は大丈夫」と書いてあるものが多いのですが、実は表面の細菌は時間が経つにつれ内部に侵入していくということです。
ブロック肉をジッパー付きの袋に入れ、お湯に漬けて作るというローストビーフのレシピも公開されていますが、これも内部の温度到達を考慮しているとは考えられないもののようです。
内閣府食品安全委員会で実験を実施した結果が出ているのですが、58℃の湯に300gの牛もも肉を袋に入れて漬けた場合、肉の中心部が湯と同じ温度になるまでに100分かかったそうです。
誰もこれほど長く時間がかかるとは思っていないことでしょう。
(後編 鶏肉の部に続く)