歴史には定説というものがあり、学校でも教えられています。
しかし、世の中には多くの関連文書というものがあり、それを読んで行くと定説とは異なるものが在ることに気付きます。
この本はそういった定説以外の見方を色々な古文書を読み解くことで見つけたというものです。
幕末のアメリカのペリー艦隊来航は、教科書にも「たった四杯で夜も眠れず」の狂歌が掲載され、世の人々が驚き騒いだというように捉えられていますが、実際にはその当時は外国船の出没は頻繁で、人々はさほど驚きもしていなかったということです。
その証拠とともなるのが、吉田松陰が残した文書で、その日記である「葵丑遊歴日録」には「浦賀の人々は憂う色はあるが、騒擾の態なし」すなわち、憂う様子があるが騒いでいるということはない、と書かれています。
ペリーが土産として持ってきた蒸気機関車の模型は幕府の役人を驚かせたと言われていますが実際にはその前に来航したロシアのプチャーチンも小型のものを持ってきたそうです。
戦国時代には合戦があると近隣の住民は逃げ惑ったと言われていますが、最後の方になると見物に出かけることもあったようです。
関ケ原合戦の少し前、東軍の大津城を西軍の毛利元就の大軍が攻めたのですが、その様子は京の町人が重箱や水筒を下げて見物に出かけたということを板坂卜斎という人が日記に書いているそうです。
身の危険さえなければ面白いものだったのかもしれません。
古文書というものはまだ解読されないまま埋もれているものが多いのでしょう。
その中には現在の歴史の定説を覆すようなものが在るのかもしれません。
