万博会場で大気中のCO2を直接回収する装置の運転が公開されているそうです。
ダイレクト・エア・キャプチャーと称する装置だそうですが、地球環境産業技術研究機構が開発したもののようです。
空気を吸収剤を固定した網に通すとCO2を吸着、その後蒸気を通すとCO2を排出するのでそれを回収するという工程です。
吸収剤は新たに開発したアミンの一種、一般的なポリエチレンイミンと比べるとより低温(60℃)でCO2を放出するので、少しだけ省エネになるようです。
さらにポリエチレンイミンの場合は100℃の蒸気でCO2排出させるため、高温で吸収剤の劣化も速いのですが、その温度が低いために劣化速度も遅くなるとか。
こんなもので「世界に勝てる」のでしょうか。
吸収剤をどれほど使えば「現実的に大気中の二酸化炭素濃度を下げる」ことができるのでしょうか。
おそらくとんでもない巨大設備を作ってこの原理で動かしたとしても、1ppmも下がるかどうか。
さらに少し温度が低いとはいえ、捉えたCO2の解放に蒸気を使います。
そのエネルギーはどれほどのものか。
いろいろと考えればこのような方法で大気中の二酸化炭素を固定しようということ自体無理だということが分からなければならないでしょう。
二酸化炭素温暖化説がますます力を増す一方で、本来は「化石燃料エネルギーを使わない」方向に進まなければならないはずが、おかしな方向への開発研究がぞろぞろと出ています。
二酸化炭素地中貯留というものも怪しい部分がいっぱいなのですが、それも何か期待を持たせるようなことになっています。
本当は資源とエネルギーの無駄使いに過ぎないものがほとんどでしょう。