多田さんは悪徳商法などに引っ掛かったふりをして付いていきその体験を書くという「ついていったらこうなった」などという本を書いてきたルポライターです。
以前何冊か著書を読んだこともあります。
「迷惑メール返事をしたらこうなった」多田文明著 - 爽風上々のブログ
しかしその傾向の本だけでは後が続かず、最近はあまり仕事も来なくなって作家生活も危機となりました。
そこで「自己啓発」というカテゴリーのビジネス書を読んでその書いてあることを試してみるというテーマを思いつき、それを某出版社(おそらくこの本を出版している中公新書?)に持ち込んだところ、面白いからやってみろということになったそうです。
ただしそのためにはこういった類の本50冊を読んでその通りにしろとのこと。
そこで目標を「企画を出版社に持ち込み仕事を取る」こととし、そのために様々な自己啓発をしてくれる本を次々と読んでいきます。
まず、こういった本を読んでいくためにも必要な「速読法」、そして時間を有効に使う「空間と時間の整理法」、さらに持ち込むべきヒット企画を産み出す「発想法」、そして最後に顧客へのプレゼンに必要な「会話術」といったスキルを教えてくれる本を読んでいき、そこで得られた知識を活かしていきます。
多田さんが持っている強みというのは、とにかく「悪徳商法」についての豊富な知識だけとも言える状況ですが、それだけでは出版社が飛びつく企画にはなりません。
そこをどうするか。
自己啓発ビジネス書を読み込んでいくとその答も出てくるのか。
まあ、最後にはそのテーマのラジオ番組に出演することになったので、成功したと言えるのでしょうか。
それと、この本の出版もできたということで、目標達成でしょう。
さらに次々と仕事が舞い込んできたかどうかは知りません。
