この一週間、熊本県内の大学では入学式が相次いでおり、毎日のようにテレビでもその様子が報道されていました。
その中でも注目を集めたのが半導体関連の新設学部への進学者が多いことです。
国立の熊本大学では情報融合学環が新設されましたし、工学部にも関連学科ができました。
news.yahoo.co.jp他にも私立大学でも増強されているようです。
これはもちろん、熊本県内に進出しさきほど操業を開始した台湾の半導体メーカーTSMCに関わる動きであり、関連企業の進出も相次いでいて、人材確保の必要性が繰り返し言われていることが深く関わっているのでしょう。
まあ地域も確実に活性化されていますし、地元で有望な就職先を確保できるということも大きいのでしょう。
しかし、本当に大丈夫なのかといった思いが年寄には湧き上がってきます。
かつては熊本は九州のシリコンアイランドなどと言われていた時期もありました。
1980年代以降には日本の大手メーカーが次々と工場を建設し操業していたものです。
しかし世界の中で日本メーカーの勢いが落ちるとともに工場撤退も相次いでしまいました。
今は台湾のTSMCが世界的にも圧倒的なシェアを誇りますが、それがいつまでも続くのか。
企業にとってはやっていけなければ工場撤退とするだけの話ですが、そこに一生の仕事と信じて飛び込んだ人々はどうなるか。
少なくとも、この春に大学入学をした若者たちが一生その仕事をできるかどうか、わかったものじゃないように思います。