毎日非常な高温になったということもあり、テレビニュースでは熱中症により多くの人が救急搬送されたと報道されています。
熱中症になった場合には塩分摂取と言われていますが、それを「予防」のためと勘違いする人が多く、暑いというだけで塩分を含む飲料などを多量に飲んでしまうこともあるようです。
そういった塩分摂取と熱中症のリスクについて、永井孝志さんがブログに書いています。
nagaitakashi.net永井さんが繰り返し書いているように、熱中症の「治療」と「予防」ははっきりと区別すべきであり、労作性熱中症の初期治療の場合にのみ、塩分を摂取する必要があるものの、予防のためには全く効果がないばかりか、そのリスクばかりが大きくなるということです。
塩分は生物にとって必須の栄養分で、欠乏すると命に関わりますが、日本人はほとんどが過剰に摂取しており、高血圧などの原因となっています。
これは熱中症の場合でも同様です。
しかし塩分信仰とでも言うような状態になっている人も多く、暑くて少し汗をかいただけでも塩分を取らなければと感じてしまうことになります。
熱中症になった場合には経口補水液(OS-1など)というのもテレビCMで馴染みになっていますが、これも予防のために飲む効果は全く無いにも関わらず、健康のために常日頃飲むという人も出てしまっているようです。
例として引かれている老女では、ちょっと体調が悪いと言っては一日に2-3本のOS-1を飲んでいて、結局は高血圧性のうっ血性心不全で入院となってしまったそうです。
また無認可保育園で1歳児に多量の塩分を与えて死亡してしまったということもあったそうです。
統計学的に、塩分摂取量を平均で1.5g(OS-1一本分)増やすと10万人当たりの年間死者数が10.8人増えるということで、かなり大きなリスクとなります。
なお、食塩削減によるリスクの低減効果は人により大きく差があり、過剰摂取で高血圧になりやすい人は低減効果も大きく、そうでない人は多少食塩削減しても関係ないとか。
私は高血圧気味ですので、削減効果も大きいのかもしれません。