きちんと話したつもりでもこちらの意図が分かってくれない人が存在します。
そこには相手の何らかの要因がある場合もありますが、こちらの話し方、対応に何か落ち度がある場合もあります。
それが、仕事上の付き合い、業務などであればやっかいなことになり、放っておくわけにもいきません。
この本ではあくまでもそのような「業務上の付き合い」に絞り、そのような「話してもわからない人」にどのように対処すればよいかということを説明しています。
なお、具体的な事例を示し、それに対する対処法も箇条書きに書かれており、実際にそのような場合に遭遇したとしても当たりやすいように工夫されているようです。
こういった「話してもわからない人」は、中には精神的な要因を抱えている人もおり、それを「相手が悪い」と決めつけて批判するとさらに状況を悪化させることもあります。
また、意図的に悪意を持ってそういう態度を取る人もいるため、注意が必要です。
なお、職場の内部でこのような事態が発生した場合、個人的に対処しようとするあまりそれだけで非常に重荷となって自分の状況も悪化するようなこともあります。
自分だけで抱え込まず、上司や同僚ともよく相談し対処する必要がある場合も多いようです。
本書には多くの事例が掲載されていますが、個人の性質から来るものもあり、また少し病的なもの、能力として問題があるものなど様々です。
ただし、必ずしも相手方だけが問題であると決めつけるのも危険があり、自分の方が気にする必要がないものまで気にしてしまうという場合もありそうです。
よく見極める必要があるということでしょう。
後半にはクレーム対応についても書かれており、これは他書にもある内容が多いのですが、やはり丁寧な対応の中にも毅然とした態度を保つということが必要なようです。
人と人との関係で動いていくのが社会ですので、こういった対応は欠かすことのできないものなのでしょう。