爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

南海トラフ地震に事前避難?まだ地震予測に望みをつなぐの。

南海トラフ地震において「事前避難」対象者が57万人に上るということです。

 

事前避難?

地震発生予測ができるということでしょうか。

 

どうやら言葉だけは立派に見えますが、(あるいはそのイメージだけを狙ってか)その実現可能性はあまり高くないもののようです。

https://www.tokio-dr.jp/publication/report/trc-eye/pdf/pdf-trc-eye-325.pdf

 

この解説によれば、南海トラフ地震はその範囲が非常に広いため、一気にすべて崩壊するケースだけでなく「半割れ」「一部割れ」「ゆっくりすべり」などのケースがあることも分かってきました。

その中でもも「半割れケース」では最初の一撃もかなり大きいものとなりますが、さらに大きな地震がすぐに起こる場合も想定されるということです。

 

「そのような状況になった場合」に対象地域に事前避難を促すということです。

 

しかしこれは非常に楽観的過ぎるものでしょう。

最悪の場合は連続的に地盤破壊が相次ぎ巨大地震となるというもので、それならば事前避難どころか対象地域にはごく短時間で巨大津波が押し寄せることとなります。

 

ごくごく幸運な場合にこのような事前避難が可能となることもあるかもといった程度にしか見えません。

どうも地震を科学的に見ることができるという虚像を押し付けたがっているように見えます。

とにかく、最悪の場合を想定してその対策をできるだけしなければならないでしょう。

 

私の住む九州西海岸には影響は限定的ですが、子どもたちが家族で暮らす兵庫県南部には大いに関わる危険性があり、無関心ではいられません。