八代市立博物館未来の森ミュージアムの今月の展示は「殿の道中絵巻」というものです。
www.city.yatsushiro.kumamoto.jp八代城主松井家は細川藩の家老職でしたが、代々徳川幕府からも直接領地を与えられていたために、代替わりの際には江戸に参府し将軍にお目通りを許されるという家でした。
松井家10代章之(てるゆき)は安政3年に江戸に出府したのですが、その折に絵師の杉谷雪樵を同行させ道中の風景を描かせました。
その道中絵巻を今回は展示しました。
3月11日に八代を発ち4月25日に江戸に着いたのですが、その中で神戸、奈良京都、岡崎、静岡といったところの光景が展示されていました。
このパンフレットは全体の中からの紹介ですが、今回展示の部分は現在の神戸市から静岡市までの中から選ばれた、巻物数点のみです。
杉谷と言う絵師がどのような人かは分かりませんが、非常に丁寧に描かれているということは分かります。
それとともに、この参府も大名の参勤交代に準じる形である程度の供を連れての一行だったのでしょうが、途中で行列を抜け出して奈良や京都を殿と絵師だけで観光しているようで、大名とは違い気楽なものだったようです。
さて、今年7月に博物館のすぐ隣に八代市民俗伝統芸能伝承館(愛称 八代お祭りでんでん館)が開館したのですが、博物館利用者はそちらの割引券も頂けるようです。
当日限りの割引券で、通常300円のところ240円で入館できます。
今日はちょっと時間が無かったので寄れませんでしたが、いつか訪ねてみたいものです。