新型コロナウイルスの感染については、非常に楽観的な見方をしている田中宇さんの「国際ニュース解説」ですが、そのまとめのような文章が掲載されました。
これまでも都市封鎖などの対策は過剰であり、それによって経済が崩壊するリスクの方がはるかに大きいとしています。
抗体検査の手段が整ってきたことで、各国で抗体保有者の割合の検出が行われています。
日本でも厚労省が実施し、東京でも0.1%という結果が出ています。
アメリカではニューヨークでは高いものの全米では5%以下、中国武漢でも3%、スペインでも5.2%と、意外に低い値となっています。
これについて、田中さんの解析は以下の通りです。
これまで、新型コロナとの関係について人々を区分すると以下の4つだった。(A)まだウイルスが体内に入ったことがない人。(C)ウイルスが体内に入り感染したが無症状のままの人、その後治癒した人。(D)ウイルスに感染し発症したが軽度な人と、その後治癒した人。(E)感染発症し重症化した人、その後治癒した人、死亡した人。そこに、今回の米国とスイスの研究をふまえると、新たに(B)ウイルスが体内に入ったが既存の免疫で撃退し感染しなかった人、が加わる。(B)の人はかなり多い。人類の半分もしくはもっといる。抗体保有率の異様な低さや、BCGの効果などを考えると、日本などいくつかの国々では、人々の90-99%がこの区分に入るかもしれない。
つまり、もっとも多いのは(B)ウイルスが体内に入ったが、既存の免疫で撃退できたということです。
これであれば、新型コロナウイルスへの抗体が体内になくても感染しないということです。
さらに、新型コロナに対する抗体は、「重症化した人だけが作っている」のではないかとも推測されています。
私自身はもう少し悲観的な観測をしていたのですが、確かにあの杜撰でとても効果的とは思えない「マスク着用」だの「三密を避ける」といった対策で、このように感染が防げるはずはないと思いますので、この見方がまったく成り立たないとも言えないように感じます。
ただし、問題は一定数は出てくる「重症化する人」です。
最初に言われていたような「基礎疾患を持っている人」「高齢者」というだけではないと感じます。
個人的な体質の差により、極端に重症化しやすい人がいるのでしょうか。
そういった人たちを何とか救う方策ができなければ、安心して「コロナは風邪並み」と言っているわけにはいかないようです。