コロナウイルス感染は新規感染者がなかなか少なくならず、今年初めまでのような沈静化には至らないようです。
しかし感染拡大以来かなりの人が感染しているはずなのに、まだそれほど爆発的感染拡大が起きるほどに「感染可能性」のある人が残っているのか。
ウイルスや細菌による感染症の場合、一度感染して回復した人には抗体が残っており再感染は起こりにくいものです。
その原理を応用したのがワクチン接種による予防です。
しかしどうやらその効果は病原体によってかなり異なるようで、一生に一度感染してしまえばもうほとんど感染する可能性が無くなるような例もありますが、一方では毎年ワクチンを接種するようなものもあります。
前者が麻疹、後者がインフルエンザでしょうか。
そしてどうやらこの新型コロナウイルスはインフルエンザよりさらに効果の持続が少ないようです。
新型コロナウイルス感染者は4月19日の時点で745万人と言うことです。
新型コロナウイルス 日本国内の感染者数・死者数・重症者数データ|NHK特設サイト
もちろんこれは公式に感染が確認された人のみの数で、無症状のまま回復した人などは算入されていないはずですので、実際にはこれよりはるかに多い人数でしょう。
またこの中に「再感染」の人がどれほど含まれているのかも分かりませんが、あればかなり大きく報道されるでしょうから、ほとんど無いのではと想像できます。
仮に無症状感染者が上記の数字の数倍としてみると、総感染者数は3000万人程度まで達している可能性もあります。
そして、その人々はおそらく「感染する機会が多いタイプの生活を送っている人々」でしょう。
すなわち、仕事や学校などで多数の人々と関わる機会が多く、感染機会も高いと考えられる人たちです。
私のような引退老人はほとんど外に出ることもなく、多数の人と顔を合わせるということもほとんどありません。
こういった人も相当数になるはずです。
つまり、「感染機会の多い人」のうち3000万人が感染しているとすれば、「もう相当高い比率で感染してしまった」のかもしれません。
これで「再感染」がほとんど無いとすれば、もう感染可能性の高い人たちは残り少ないことになり、これ以上の感染拡大は無いこととなります。
しかしどうやら「再感染」の危険性は非常に高いようです。
ワクチンも80%以上の人が2回以上接種しているにも関わらず、それらの人々が感染しています。
やはり免疫獲得の効果が薄いのでしょう。
「感染予防の効果は少ないが重症化を防ぐ効果はある」などと言ってワクチンを打たせようとしていますが、それもこのことを証明しています。
それでは、一度ウイルス感染してしまった人もまた再感染するのか。
これも否定できないものでしょう。
再感染の可能性についての研究は世界的にもあまり進んでいないようです。
その中での事例ですが、アメリカCDCの調査でデルタ株に感染した後、その23日後にオミクロン株に感染したという例があったということです。
この場合、オミクロン株が以前の株に対する抗体をすり抜けるような変異をしたという可能性もありますが、そもそもこのコロナウイルスの免疫の特徴としてそういう性質があるのかもしれません。
もしもそうであれば、このような対コロナウイルス防疫体制を続ける限りいつまでも非常時扱いのままとなり、社会に及ぼす悪影響が続くでしょう。
どこかで見極めをつける必要がありそうです。