昨年のラグビーワールドカップ日本大会は大会としても大成功と言えるでしょうが、それ以上に日本代表チームの躍進が素晴らしく、多くの人を魅了し「にわかラグビーファン」が続出しました。
しかし、これまでの日本のラグビーもマイナーではあるものの熱心なファンの心を捉え続け、多くの「伝説」を生み出してきました。
そういった「ラグビー伝説」を1990年の時点で、執筆者はスポーツライターやスポーツ紙記者といった方々のようです。
したがって、今のような強豪国となった日本ラグビーにはまったく触れていないのはもちろん、ラグビートップリーグの開催もまだ、さらに大学ラグビーでの帝京大連覇もまだという状況です。
内容は、宿沢ジャパン、新日鉄釜石のV7、早稲田大学の連勝、明治大学北島ラグビー、八幡製鉄の鉄の伝説等々、今は昔の話ばかりです。
神戸製鋼の連覇はちょうどこの本が出版された頃に始まったばかりですので、まだ記されていません。
私がラグビーの見るだけファンとなったのもちょうどそのころでしたので、書かれている内容は少しピンと来ないものでした。
それでも、その時代時代で勝利を目指していた選手たちの努力と汗というものは感じられる内容です。
特に八幡製鉄ラグビー部の活躍というものはほとんど知らないことですので、新鮮にすら感じられるものでした。
1950年から16年間に社会人大会優勝12回、全国制覇3回ということがあったとは。
今は日本製鉄八幡となり、高炉も停止せざるを得ないという状況になるとは。