爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「駅弁大会」考

年に何回もあるように感じますが、また熊本県内唯一の百貨店(特に名は秘す)Tデパートで「駅弁当大会」が開催されるとの新聞チラシが入っていました。

 

まあTデパートだけでなく、スーパーでもやりますから頻繁に目にしているように感じるのでしょうか。

 

しかし我々はたまに弁当を買ってくるにしてもスーパーやディスカウントストア、「お弁当のH」といった安い店で買ってきますが、この駅弁大会に出てくるものは安くても1000円、とても手が出ません。

 

実際に電車に乗って旅行する際の「駅弁」はもうほとんど壊滅状態ですが、デパートなどの「駅弁大会」は全国各地で盛んに行われているようです。

その業者ももはや駅売りはほとんど無く、この駅弁大会が主な収益源になっているのではないでしょうか。

 

私も、親が転勤族で子供の頃からあちこちに転居、自分も同じく転勤族で行ったり来たり、さらに親の郷里も離れており、子供の頃から旅行は多かったためか、「駅弁」も頻繁に「列車の中で」食べていたように思います。

記憶に強い印象を残しているのは、小学生の頃に住んでいた福岡などで有名な「かしわめし」、学生の時に皆で旅行した際に信越線横川で買った「峠の釜めし」、子供の小さい頃に住んでいた前橋の近くで売っていた「高崎のだるま弁当」などです。

 

しかし、最近は旅行中の弁当はどんどんと買いづらくなり、九州新幹線では車内販売すら無くなってしまいました。

 

それにしても、今のデパートの駅弁大会では花形は「海鮮」と「高級肉」のようです。

イクラやウニ、カニ、牡蠣などがふんだんに盛られた海鮮弁当や、高級牛肉がぎっしりと詰められたものばかりで、どれをとってもあまり変化がありません。

これはおそらくいろいろなコストがかかって基本価格だけでも相当なものになるため、安い食材ではとても売れないのでせめて見た目は豪華にしなければならないからでしょう。

そう思えばこの一見華やかな駅弁大会もいっときの徒花、いつかは消え去るものなのでしょう。

旅行と駅弁の記憶というものを持っているのは現在の中年以上の年代でしょうから、その人たちの記憶も無くなればもはや存在理由もなくなるでしょう。

 

まあたまには食べてみたいのは、富山の鱒寿司、北海道のイカ飯ですが、清水の舞台から飛び降りてみますか。