爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

ある意味、民主主義の欠点の原点がここにある 某掲示板の書き込みより

時々参考にしている、読売新聞の掲示板「発言小町」に以下のような話題があり、書き込みも増えていますが、そこに「民主主義」というものについて考えさせられるものがありました。

イオン商品券は非常識なのでしょうか? : 家族・友人・人間関係 : 発言小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 

内容は、「町内会の役員をしていて、余剰金が出たので近くのスーパー”イオン”の商品券で皆さんに還元したら、中の一人から”デパート商品券の方が良かった”と文句を言われてもやもやした」といったもので、それに対する意見としては圧倒的に「気にするな」「役員会で満場一致で決まったのだから問題なし」「そんな変なことを言う方がおかしい」といった内容です。

 

他愛のない話のようにも見えますが、ここには民主制というものの欠点、すなわち「多数決には文句を言わずに従えという圧力」が見えています。

 

町内会という、単にそこに住んでいるからということで入らされている組織で、いくら役員会満場一致などといってもその決定は困るという事情はあっても当然で、例えばイオングループとは競業他社の社員という方もいるかもしれませんし、イオン大嫌いという人も存在することは十分に考えられます。

 

そのようなところで会員皆に渡す余剰金還元をいくら近所だからといっても一企業の商品券にすること自体やや軽率ではないかと思いますが、まあそれはそこまで責める必要があることではないかもしれません。

 

それよりも、それに対する反応で書き込まれている多数の意見の方が気がかりです。

 

「多数決で決まったことに文句を言うな」というのは、現在の安倍政権の言い方にそっくりです。

このような乱暴な思考は決して民主制度の目指す方向ではないはずです。

反対する人々の意見をきちんと考えて、その立場も尊重し、最後は多数派が責任を持って決定するのでなければ民主制とは言えないはずです。

 

ちょっと、週末の朝からかなりブルーな気分にさせられた出来事でした。