爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

リチウムイオン電池のリスク、永井孝志さんのブログより。

永井孝志さんのブログは毎回参考にさせていただくことが多いのですが、今回のリチウムイオン電池のリスクも大きな問題です。

nagaitakashi.net

充電式の電池としては非常に広範囲に使われているリチウムイオン電池ですが、発火しやすいというリスクがあり、多くの事故が発生しています。

 

今年2月に宇都宮市のゴミ処理施設で発生した火災は、鎮火まで38時間かかりそれで宇都宮市のゴミ処理能力の7割が失われました。

そして10か月後にもまだ復旧しておらず、ようやく年末にはということになったそうです。

この火災の原因は特定されておらず、リチウムイオン電池かスプレー缶、ライター等が考えられるということですが、他にもリチウムイオン電池が原因の火災は頻発しており、年間平均3.2件発生(ただし他の二次電池も含む)しているそうです。

火災まで至らない発火事故ははるかに多く、一つの市町村で年間100件以上というところもあるとか。

 

そして、その原因につながるとして挙げられているのが、「充電池がどこに使われているかも分からない」「充電池の取り外しができない」ことだそうです。

もちろん、捨てる側のモラル不足でそのまま捨ててしまうという例も多いのでしょうが、それ以上に捨てる側として「充電池があるとも思っていない」「外したくても外せない」という製品側の問題点が大きいようです。

 

なお、ゴミ収集は各自治体によって規定が異なるため、こういった電池類についても自治体ごとに捨て方が違うということも混乱を生むことになるでしょう。

 

しかしやはり大きい問題なのは、製品の仕様として充電池が取り外せない構造になっているものがあるということです。

スマホなどでも以前は取り外しができたのに変更されてできなくなっています。

これには、メーカー側の理屈として「非正規品のバッテリーを使うことによる事故発生を防ぐ」ということがありますが、それ以上に火災発生のリスクは高そうです。

なお、スマホはまだそのまま捨てるということは考えにくいのですが、腕時計や電動カミソリなどは充電池を取り外せないまま捨てるということもありそうです。

 

やはり、発火の危険性の大きいリチウムイオン電池は取り外せるような構造とすべきなのでしょう。