爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

夢の話「研究所で新入社員教育」

夢を見た話を書く「夢の話」も年内最後でしょうか。

しかし衝撃的な夢を見たらまた書くかもしれませんのでまだ10晩もあれば分かりませんが。

 

夢の舞台は昔勤務していた会社の研究所です。

そこではまだ現役の社員ですが少しベテランの域に入っているようで周りは後輩ばかりです。

春になり新入社員が入ってきました。

男性2人、女性1人ですが、マンツーマンの指導の担当として私は女性新人の指導に当たることとなりました。

その人はそれほど美人というわけではないのですが、可愛らしいイメージです。

ちょうど「アルコール発酵酵母の新規株選定」という仕事をやることになっているので、それを手伝ってもらうことにします。

元株は公的な菌株分譲機関からの購入で、通常の発酵酵母であるサッカロミセスとは違う属種を選びます。

とりあえず試験培養用に、三角フラスコに培地を入れてオートクレーブ滅菌してもらうことにします。

他にも必要品がいくつもあるのですが、こちらとしては常識のものでも指示し忘れて準備していないということもあり、あわてて追加することもあります。

ところが菌の接種という段階になって「植菌室」が工事中で使えないことが分かります。

他の人たちは小さいながらも各室に備えられているクリーンベンチで行っていますが、量が多いので少し保留ということになりました。

彼女は勤務時間が終わったのですぐに帰ります。

「おいおい、すぐ帰るんかい」と言いたくなりますが、ぐっとこらえて笑顔で見送ります。

それはともかく、元株を試験管で培養したものを確認してみたら、産膜酵母(粘性物質を作り出し表面に膜が張るようになる酵母)であるらしく、全体が固まってしまいました。

これはもうほとんど使用の可能性はありません。

フラスコへの接種も分注器(注射器のようなもので滅菌して用いる)でささっと加えるというわけには行きそうもありません。

しょうがないので、白金耳でちょっとずつ切り取りながらやるかと考えます。

こんな難しいことはとても新人さんには任せられませんので、自分で今のうちにやっておこうかと思い立つところで、目覚め。

 

それでは、夢と現実について。

「新人教育」というのは何度も行いました。

当人のそれまでの経験というものが分からないことが多いので、一般的なところから話さなければならないのですが、人によっては「もう十分わかってます」なんていうこともあったようです。

女性新人の場合もありましたが、やはり男相手よりは楽しいものでした。

「植菌室」というのも、最近はどうなのでしょうか。

かつては、それほど無菌性が強くはない場所で、簡単な除菌フィルターで通気する程度の施設が多く、中での作業も必ず火炎を使いながら試験管やフラスコの口を加熱して行ったものです。

酵母の選択というのは難しい話で、現在の酒造用の酵母はほとんどサッカロミセス・セレビシエという種なのですが、株によって香気成分が変わったり発酵条件が違ったりと変化があり、その微妙な差を選択して最適の菌株を選びます。

よく「花から取った酵母を使いました」などというCMもありますが、別に花に特有の酵母などというものがあるわけではなく、単にそこに存在していただけでしょう。

 

まだまだ仕事の夢は見続けるようです。