中国共産党は第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で「歴史決議」を採択しました。
これは1945年の毛沢東、1981年の鄧小平時代に次ぐ3回目のもので、習近平の主席体制を確固たるものとしたものです。
主席在任を2期10年までとする規定はすでに撤廃されており、習近平の終身政権も可能となっています。
毛沢東は共産党の中国支配の確立、鄧小平は資本主義原理の導入を決めたものですが、習近平は何を確立しようとしているのでしょうか。
あくまでも世界の中で資本主義に参入することで現在世界2位の地位を占め、さらに首位にも手を伸ばそうとしていますが、不動産業やIT業界、金融業界などに対する締め付けを強め、あたかも共産主義的国家体制を呼び戻そうとしているかのようです。
極大にまで広がった国内格差を是正しようという意図が感じられますが、それが先進業界の制御で成し遂げられるのかどうか。
主席就任前後から、ライバルの追い落としには勢力を費やし上手く立ち回ったことが現在の一人勝ち状態につながったのでしょうが、今後もその通りに行けるのかどうか。
国際的な影響力増大が現実のものとなった以上、中国国内の政治情勢も世界に大きな影響が起こされるでしょう。