爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「世界の天変地異」マッティン・ヘードベリ著

天変地異としか言いようのない現象が起こります(最近増えているかどうかは知りません)

このところ、カメラやビデオを誰でも撮れるようになったためか、そういった映像・動画をよく目にしますが、それでも見たことのないような激しい現象というものはまだまだ数多いのでしょう。

 

それをこの本では非常に美しい写真で見せてくれます。

著者はスウェーデンの気象学者ということです。

自分で撮影したということではなく、色々な作品をまとめたようです。

その写真には圧倒されるほどです。

 

特にすごいと感じるのは、竜巻、雷、水害でしょうか。

他にも雲の写真にも見事というものがあります。

 

印象的なものには、2015年台風9号が上海に上陸した時の高波の様子。

海岸の6階建ての建物の屋根の上にまで波が上がっています。

 

スペイン、カナリア諸島のクンブレ・ヌエバ山稜というところを駆け下るフェーン現象の下降風という写真も驚くものです。

台地から急角度で下る崖のような坂に下降風が雲となってかかっていますが、その色の変化が上では青っぽいものが赤くなっています。

 

日本から選ばれた写真は、立山黒部アルペンルートの雪をかき分けての道路の状況で、積雪高が20mにも近いというのは世界でもめったに見られないものでしょう。

もう一つは富士山にかかるレンズ雲。

独立峰のため見られる特徴的な雲です。

 

激しい気象現象を見ると、人間の営みと言うものが砂上の楼閣のようです。