爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

田中宇さんの「国際ニュース解説」より、「新型コロナ第2波の誇張」

いつも少し変わった視点からの国際情勢分析を見せてくれる田中宇さんですが、また徐々に感染者検出数が上がり始めた日本の情勢について解析しています。

 

tanakanews.com

東京で200人以上、全国でも500人以上の感染者検出、しかも東京ばかりでなく関東近県や大阪、愛知などに広がっています。

にもかかわらず、緊急事態宣言を再度発出するような状況ではないと言い張り、そればかりかGOTOキャンペーンとやらを始めようという政府の姿勢が批判されているところです。

 

しかし、田中宇さんの観察では、これらの感染者増は単に検査数を増やしたからというだけの理由であり、重症者は少なくこのウイルス感染症の危険度は下がっているということです。

これは、アメリカ主導でトランプがアメリカの世界覇権放棄の戦略によるもので、国際的に感染症不安を煽り、経済を意識的に停滞させようということを目標としているということです。

 

さすがに、ここまで行くと「ちょっと怪しいな」と思わせるものがあります。

 

もしも日本政府が国内の危機感を煽りたいのであれば、政策の方向は逆でありもうかなり以前に「緊急事態宣言」再発に踏み切ったはずです。

 

それができないのは、もう二度とあのような停滞に陥らせたくないという意志表示でしょうし、これ以上国債垂れ流しもさすがに危険ということが身に染みて感じられるからでしょう。

となれば、やはり田中さんの観察とは逆なのでは。

 

なお、感染者検出の検査方法の曖昧さについては何度も強調されています。

統計とイメージで演出された第2波の騒動と裏腹に、コロナの感染は縮小しつつある。感染者の増加やクラスターの発生が喧伝されているが、ほとんどの場合、新たに発生した感染者がどのような症状なのか、無症状者が何割なのか、まったく報道されていない。政府は、コロナが重篤な病気だという印象を国民に持たせ続けたいので、無発症や非感染(ウイルスが気道表面に乗っているだけの陽性者)がとても多いことを隠したいのだろう。米国でも、第2波は検査の増加によって演出されたものだといくつかの方面から指摘されている。 (Ron Paul: Is The Texas COVID "Spike" Fake News?) (Goldman Spots An Ominous Turning Point In The US Coronavirus Pandemic

 PCR検査法では、気道表面にのっているだけのウイルスまで検出してしまうため、その後排出される場合も多いので無症状となると主張しています。

確かにそういった事例も起こり得ますが、さすがにそこまでの頻度はないのでは。

ごくまれに起きることもあるでしょうが、ほとんどは「感染しても症状が出ない」のだろうと思います。

 

重症者が少ないという点は、やはりこれまでの感染発覚者が圧倒的に若者が多かったからでしょう。

さすがに高齢者にも感染が広がるとこのままではいかないのでは。

この先、中高年に感染が広がっていった場合の重症者はある程度増えるでしょう。

 

ただし、現在の検査対象については何らかの意図があるのかもしれません。

「夜の街」撲滅のために使われているという面もあるのかもしれませんが、かつてのように「発症した人が駆け込んで検査してもらう」のではなく、多くの無症状の人を検査しているようです。

そこにどのような選択がされているのか、良く分りませんが、完全な無条件選抜ではないでしょうから、陽性率もそれなりの理由があって変化しているのでしょう。

 

医療機関の余裕があるというのが緊急事態宣言をとどめる理由にもなっていますが、報道のように一時多くのホテルを無症状者、軽症者の収容用に借り上げていましたが、それも多くを契約解除してしまったようです。

その収容数の余裕もないでしょうし、今後重症者が増えれば入院させるベッド数の余裕もそれほど無さそうです。

どうやら、田中宇さんの観察とは異なり危険状態に向かって突き進んでいるわりには政府や自治体の姿勢は及び腰というところではないでしょうか。

 

あと2週間程度の状態の推移から目が離せそうにありません。