爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「再生エネルギーで自給」という勘違い

本日朝にテレビを見ていたらNKK(日本国営放送協会)の番組で、環境省が発表した再生エネルギーでの地域自給の見通しと言う報道をしていました。
それによると、首都圏から北九州までの都市圏を除いた全国のほとんどで、「地域内での再生エネルギーでの電力自給が可能」ということです。

ここで何度も申し上げていますが、「発電装置の製造まで自給」しなければ本当の意味でのエネルギー自給ではありません。単に発電装置の製造エネルギーを他の地域(製造工場のある場所)に転嫁しただけの話です。
そこで製造に使っているエネルギーも現状では間違いなく化石エネルギー、石油・石炭・天然ガスであることは間違いありません。
そのような場所で作られた発電装置を持ってきて設置し、あとは投入エネルギーなしに電力を得られたとしても、そんなものは「自給自足」とは言えないと考えます。

結局、単に発電装置製造会社、取り付け工事会社を儲けさせるかでの「経済的動機」での話でしかありません。
いずれにせよ、化石燃料が枯渇するまではいかなくても、価格高騰してしまえば成り立たなくなるような程度の「再生エネルギー」でしかないということをはっきりと認識して将来のエネルギー、そして将来の社会というものも考えなければなりません。