爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

スコットランド独立住民投票否決

スコットランド独立の可否を問う住民投票は思いのほかの大差で否決されたようで、経済の混乱を不安視していた人々は安堵したようです。
事実上併合する過程ではいろいろな事件も起こっていますのでさまざまな思いもあるのでしょう。

民族自決というものは第1次世界大戦後にようやく現れたもののようです。それまでは大帝国の傘下にさまざまな民族が統治される状態が普通だったのかも知れません。
してみると、本当に「国というものは民族国家でなければいけないのか」ということ自体も疑ってもよいのかもしれません。それほど歴史的なものでもないのですから。

さらに、民族が争うことによる悲惨な戦争というものが頻発してしまいました。旧ユーゴスラビアの解体後の戦争はひどいものだったようです。帝国間の戦争はしばらく自制されているようですが、民族間(宗教間も含む)の闘争は激化の一途のようです。

民族独立ということが平和裏に選挙で決められるかどうかというのも焦点だったかと思います。思い当たらないのですが、これまでにこういった選挙で分離独立が決まった例はあるのでしょうか。国側がほとんど認めないのでどうしても独立戦争に発展するしかないかと思っていました。
ウクライナからクリミアが分離しロシアに付くという選挙も実施されたようですが、ウクライナ政府側はまったく認めず欧米諸国も無視したままです。

なお、分離独立を求める住民投票は今回の場合スコットランド住民だけですが、イングランドなど他の地域の国民の意見は聞かなくて良いのでしょうか。まあ認める人はいないでしょうが。

日本にも火種がないわけではありません。ちゃんと官房長官が釘を刺していましたが、沖縄ではそのようなことを考えている人はいるようですし、スコットランドが民族国家として独立できるのなら沖縄にも十分にその資格はありそうです。
もしかしたら、大阪を首都とした「関西国」や「九州国」が独立しても良いのかもしれません。

(関西国・九州国の独立というのは言うまでもありませんが、私がそれに賛成しているということではありません。反語というものです。ただあまりにも東京偏重ということが続くとそう思う人が出てきてもおかしくないと言うことです)