小林製薬の紅麹事件で、機能性表示食品や健康食品サプリといったものに対する目が厳しくなっています。
しかしサプリメントに関してはアメリカの方がはるかにひどい状況です。
日本もそれを追ってしまったかのようです。
アメリカの状況について、GIGAZINEに掲載されていたものです。
gigazine.netケイティ・スレタという方の論文をもとに記事にしたということです。
スレタ氏によれば、サプリメント業界が消費者をだますのに使っている「3つのウソ」があるということです。
それが、「天然なら安全」「いいものは多いほどいい」「何もしないより何かした方が良い」というものです。
どれも日本でも同じような宣伝文句が溢れかえっているようです。
天然由来のものならば何でも良いものという論法は嫌と言うほど目にします。
特に食品の場合は薬品よりも安全といった誤解が今回の紅麹サプリの事故の構造でもありました。
良いものなら多いほど良いというのもよく言われていますが、危険性がある間違いです。
どのような物質でも過剰であれば身体に有害です。
薬剤成分であればそれが厳しく制御されており、薬効を示す濃度と有害になる濃度は明確にされていますが、食品成分だからとあいまいにされ、さらに多量摂取を商業的下心で強調されがちです。
何もしないより何かした方がよい、アクション・バイアスというものですが、これも日本のサプリCMでしょっちゅう目にするようです。
特にこういったものの対象となるのが高齢者ですが、まじめな人が多いからかこのような言葉には弱いようです。
全てのサプリが悪いわけではないのでしょうが、危険性はかなりあるのでしょう。
それ以上に私が問題だと思うのは、特に機能性表示食品などの場合、「かなり高価」だということです。
高価なことで「効果がある」(ダジャレではありません)と思い込む傾向があるというのも人間心理として存在します。
こういったサプリの場合、多くは「一か月分3000円」という価格になっています。
しかしその内容から見ると原価ははるかに低いことが推測できます。
特に某食品メーカーS社などは「品質が良い」ことを売り物にしていますが、ここは価格帯を「一か月分6000円」程度に設定していますが、それで「さらに良いものだ」という印象を持たせようという戦略が見て取れます。
紅麹サプリのように健康被害が出て死亡者まで出るというのは極めて大きな事件と言えますが、「何にも効果もないのに高価」というのもどうかと思います。