爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「孤独な子育て」が問題化。人類の特徴を失った結果。

特に都会に多いのでしょうか、夫婦だけの世帯で子育ては事実上母親だけに押し付けられ、孤独感によって追い詰められるという事態が多いということです。

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旦那も頼りにならないといったことが上記記事では語られていますが、ほとんどの場合はそうでしょう。

 

さて、退職以来いろいろな本を読み漁ってきましたが、こういった子育てについて動物も種による特色がさまざまであることも知るようになりました。

 

魚類は卵を産みっぱなし、ただしそれでも成長する可能性を増すために大量の卵を産みます。

鳥類は卵からかえったヒナへの給餌を夫婦で行なう種が多いようです。

哺乳類では夫婦でという例が少なく母親だけが行うようです。

ただし、母親も含めて多くの個体が属する群れを形成しそれで行動する種も多く見られます。

これは人類に近いサルでも同様であり、ニホンザルをみても群れで行動しますが子供の哺育は母親だけが担うようです。

人類の最大の特徴は「哺育への援助が多い」ことです。

一番大きな特徴は「祖母」の存在であり寿命が長くなった人類ならではのことでしょう。

また「近隣の他人」の援助も無視できず重要なものとなっています。

人間の乳児というものは非常に手がかかる存在であり、このような哺育の手伝いというものが無ければ難しいものかもしれません。

 

かつての社会では三世代同居ばかりかその叔父叔母世帯も近く、また近隣からも多くの手助けがあったのでしょう。

しかしそのような社会構造は壊され夫婦だけの社会構造が普通かのようになってきました。

おそらくそれでは上手く行かないのが人類という動物特有の特性なのでしょう。

経済効率だけを考えたような社会構造変革でこうなってしまった。

それを補うには大きな考え方の変換が必要となるでしょう。