爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

北陸鉄道の思い出

実は北陸鉄道に乗車するという夢を見ちゃったんですが、いつものように「夢の話」で書いてしまうとその真の記憶が書けないので、止めておきます。

そんなわけで、「北陸鉄道の思い出」

 

北陸鉄道は石川県金沢周辺に2路線を持つ地方鉄道です。

10年余り前に仕事で3年ほどあちらに住んでいたのですが、通常はほぼ自動車だけで過ごしていたものの、時々利用していたのが北鉄でした。

www.hokutetsu.co.jp金沢市野町から鶴来に向かうのが石川線金沢駅から内灘に向かうのが浅野川線で、私が利用したのは石川線でした。

 

仕事で出向していた組織の事務所は県庁の隣ですが、通常業務は石川県立大学の隣にあったオフィスでした。

県庁隣の事務所には週一回月曜日の朝に行く程度で、ほとんど県立大隣に通っていましたので、アパートもそちらに近い野々市市(当時は野々市町)に借りました。

アパートを選ぶ時はまったく気にしていなかったのですが、借りた後に気づいたのが「北陸鉄道の駅に近い」ということでした。

直線で約1㎞、歩いて15分もかからないところで、通常は車でも電車利用の機会がたまにあり、後から考えるとラッキーな場所を選んだものだと言えます。

 

その「たまの機会」というのが、職場の飲み会、そして帰省の際のJR利用でした。

 

アパートから金沢の事務所までは約10㎞、飲んだ帰りはタクシーや代行運転などと言う豪勢なことができるわけもなく、バスと電車を乗り継いで帰るということになりました。

 

利用していたのが北鉄の乙丸駅

無人駅でホームも一面のみ。

こんな駅でした。

 

通勤で金沢に向かう時はここから乗車して終点の野町駅まで。

そこからバスに乗り換えて県庁前まででした。

なぜか石川線金沢駅までの乗り入れをしておらず、ちょっと町はずれの野町まで。

野町は金沢の三茶屋街の一つ、西茶屋街の先にあり、その辺を歩いたこともありました。

(観光で有名なのはひがし茶屋街の方です)

バス路線も野町からは繁華街を抜けて金沢駅を過ぎ、ようやく県庁に向かうというもので、かなり時間もかかりましたが、こういう場合は仕方なし。

 

もう一つの例、JR利用の際の時は北鉄で終点の野町までは乗らず、二つ手前の新西金沢で下車、少し歩いてJR西金沢駅から金沢に向かいました。

当時はまだ北陸新幹線開業前で、金沢駅もシンプルなものでした。

サンダーバードで京都から金沢に向かうと、徐々に田舎の風景となっていき、金沢駅で降りると「はるばると来たもの」という感覚に襲われるのですが、そこからさらに西金沢に向かい、北鉄の駅に乗り換えるとさらに寂寥感に囚われました。

 

北陸鉄道を利用するようになって驚いたのがその車両でした。

自社製の車両などは高すぎて使えなかったのか、東京近郊の私鉄から中古車両を購入しての運行でした。

そこで走っていたのが、元東急の7000系と元京王井の頭線の3000系。

実はこの電車はかつて大学通学時に乗っていたかもしれないものです。

思えばその後数十年、車両も私も流浪の果てに思わぬところで巡り合ったものでした。

内部はかなり改装されており、ワンマン運転のため降り口も乗務員のすぐそばだけといった状態でした。

それでも朝晩の通勤時間帯にはかなりの混雑でした。

 

厳しい記憶の多かった金沢出向ですが、あの電車ののどかな走行音は懐かしいものです。