”賀茂川耕助のブログ”に引用されていたアメリカの経済学者の論文では、ロシアへの経済制裁はほとんど効果をあげていないということです。
なお、この論文の著者のジェームズ・K・ガルブレイスはあのジョン・ガルブレイスの息子だということです。
ロシアのウクライナ侵攻への制裁として、ロシアの政治経済指導者の様々な制裁と共に、ロシアとの輸出入の禁止やロシアへ進出していた企業の撤退などを実施しました。
指導者たちへの制裁はどうかは知りませんが、撤退企業がロシア国内に放棄していった財産はロシアの収入となり、またもともとさほど輸入品への依存が高くなかったロシア経済はそれほど影響もなく、かえってロシアからの天然ガスや原油などに依存していたヨーロッパエネルギー事情が悪化しただけのようです。
これはこれまでも賀茂川さんが紹介していた記事の内容とも同様ですが、ロシア制裁の最大の被害者はヨーロッパ各国だという観測です。
これでも欧米はロシアの経済悪化は激しく、そのうちに戦争遂行に必要な財政も圧迫されると見ているのですが、そうではないかもしれません。
これにさらに中国が公然と支援をすることになれば、まだ当分は戦争が継続されるでしょう。
ヨーロッパのエネルギー事情と共に、ロシアやウクライナ産の食糧に依存してきた世界各国の食糧事情も影響を受けそうです。
これも兵糧攻めの一種なのかもしれません。