愛媛県宇和島市の麦みそメーカーに、愛媛県が「大豆を使っていなければ味噌と名乗るな」という指導をしたという騒動があったそうです。
麦みそとは九州などで広く作られているもので、麦麹に大豆を加えて味噌とするものですが、愛媛県宇和島地方では大豆を使わない製法が伝統的に存在していたそうです。
しかしそれに対し愛媛県が「大豆を使わない食品は味噌と名乗るな」という文書を出して指導したそうで、メーカー側は困惑しネットで状況説明をしたところ反対意見が出たとか。
そこで愛媛県側もあきらめて指導取り消しをしたということです。
愛媛県側の言い分では、大豆を使わないものに味噌という名称を使うのは景品表示法上の優良誤認となるということだったそうです。
確かに一昔前のまがいもの商品ならそういった心配もあるかもしれませんが、問題は県庁担当者という県内の産業について熟知していなければならない者が伝統的産業の製法について無知だったということでしょう。
それを一片の法律上の規定を乱用し規制しようとしたわけです。
法律を笠に着てエラそうな顔をしたがるのは、中央官庁の官僚ばかりではないということでしょうか。