爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「天才はみんな『鈍感』さん」ライフハックアニメーション著

ライフハックアニメーション」とはYoutubeで心理相談などの活動をしている人物だそうです。

この本は初の書籍版だそうで、悩み困った人の救いとなるようなものを「天才」と言われる人の人生から探してもらおうというものです。

 

本書では、世界的にも大きな業績を上げたとみられる20人の人を取り上げ、その人生を振り返ると彼らも決して順風満帆ということはなく、逆に厳しい環境の中でもやるべき事、やりたい事をあきらめずにようやくやり遂げたということが分かるということです。

 

取り上げている人は、夏目漱石アインシュタインゴッホカフカアドラーフロイトユングカーネルサンダースといった人たちです。

心理学者が多いのは、著者の専門に近いからかもしれません。

 

こういった人々は確かに大きな仕事をやり遂げ、世界的にもよく名を知られているのですが、その人生はかなり苦しく厳しいものだったようです。

 

アインシュタインは確かに物理や数学には大きな才能を発揮したのですが、常識的な社会生活とは相容れない人でした。

彼の言葉に「常識とは18歳までに見につけた偏見のコレクションのことをいう」というのがあるそうです。

常識は確かに社会を滑らかにしますが、それに囚われるのも自分で自分を縛りつけるというネガティブな負の連鎖に陥らせることになるのかもしれません。

 

ライト兄弟が空への挑戦をしていた時代は、同時に多くの人が同じような活動をしていました。

そして失敗し命を失う人も多かったようです。

専門家と言われる人々は空を飛ぶなどと言うことは不可能だと言っていました。

しかしライト兄弟はそれらに左右されることなく、挑戦し続けました。

彼らはいかに専門家と言えど人のいうことをそのまま鵜呑みにすることはありませんでした。

何より、「鳥は空を飛んでいる」ということを自分の目で見ていることから、必ず飛べるはずという信念を持ったのです。

 

カーネル・サンダースケンタッキーフライドチキンの創業者ですが、彼は数々の事業を起こしほとんどで失敗したもののあきらめず、65歳でフライドチキン事業を始めて成功しました。

自分自身が「歳を取った」と思わない限り、いくつになってもやれる仕事はたくさんあるということです。

サンダースが数々の事業で失敗しても、「失敗とは再始動したり新しいことを試したりするために与えられたチャンスだ」と言っていたそうです。

 

まあ、成功した人の言ったことをそのままやっても成功できるとは限らないと思いますが。