この夏、熊本の国見岳で男性が遭難し、7日後に救助されたということがありました。
それについてNHK福岡放送局が検証した番組を制作し放送されました。
遭難した男性もこういった事例の防止につながるならと取材に応じ、番組作成に至ったそうです。
まず、この男性は登山歴は1年、まだ初心者でしたが、仲間2人を共に国見岳に登りました。
登っている途中から他の2人とは速度の差が大きく、待たせることになるので下山は少し先に1人で降り始めたということです。
しかし山頂のすぐそばから道を外れて違う道に入り込み、その内に滑落し負傷。
怪我はそれほどなかったのでその後も歩き回り体力を失って行ったそうです。
すぐに消防や警察の捜索隊がヘリも出して捜索にあたったそうですが、九州の山地の特性として山頂まで木が生い茂っているためにヘリからは見通しが効かずほとんど見えないそうです。
そのまま3日が経過し捜索も打ち切りとなりました。
しかしボランティアの人達が30人以上も集まり捜索を続けたそうです。
彼らはGPSを利用し自分たちの捜索ルートを記録し、それを全員で共有して未捜索地域を特定するという手法を用い、探していない場所を潰していくということでようやく遭難者にたどり着きました。
最新技術を活かしながら効率的に捜索ができたということでしょう。
登山はコロナ禍で通常の観光が制限される中でブームとなり、そのためか遭難事故の発生も急激に増加しているようです。
高山だけでなく、かえって里に近い低山での遭難が増えているということで、決して油断せず十分な装備と準備をして山を楽しむべきだそうです。