医学関係の解説では非常に分かりやすくまとまっている忽那賢志さんの解説で、「サル痘について分かっていること」というものが掲載されていました。
特にヨーロッパで患者発生が見られるということで大騒ぎになっているようです。
アフリカなどでいくら流行しても地域的なものと片づけられるようですが。
まず「サル痘」といってもサルが宿主というわけではなく、たまたまサルも感染することがあったためということで、自然宿主はげっ歯類のようです。
水ぶくれが全身にできるようで、天然痘の症状に似ており、また天然痘のワクチン(種痘)も効果がありますが、日本では1976年以降は種痘が行われていませんので、その後の年代の人は免疫を持っていません。
感染経路は接触感染および飛沫感染ということですが、これまで発症している患者のほとんどはゲイの男性であり、接触感染での感染のようです。
これまでのところ、感染力および重症化は弱く、死亡者は世界で一人だけのようです。
ただし治療薬はなく対症療法のみです。
なお、このウイルスにはいくつかの系統の株があるようですが、今回流行しているのは中でも病原性の弱い西アフリカグレードというものだということです。
しかし感染が広がると別系統のウイルスや変異株の出る可能性もあるということでしょう。
広がる前に抑えることが重要です。
今のところ日本ではまだ感染者は発生していないようです。
まああまり怖がる必要はまだ無さそうですが、注視はしていくべきでしょう。