テレビの番組で日本中のあちこちを自転車で走るというものがあり、この一週間は山梨県が舞台でした。
しかしそこに出てくる「市の名前」がまったく馴染みのないもので、どこの辺りかということもよく分かりませんでした。
青少年時代とその後子育て時代には神奈川県に住んでいたため、山梨にも時々出かけることもあったのですが、そこから離れて20年以上、その後市町村合併などで自治体の名称も変わったらしく、市の名前もその際に決められたのでしょうか。
「南アルプス市」というのは聞いたことがありました(やはりその名の付け方に対する批判でしたが)
しかし「中央市」「甲州市」「甲斐市」というのはいったいどこなのか、さっぱり分かりません。
南アルプス市は2003年、中巨摩郡櫛形町、若草町などが合併した際。
中央市は2006年、中巨摩郡玉穂町、田富町、東八代郡豊富村が合併した際。
甲州市は2005年、塩山市、東山梨郡勝沼町、大和村が合併した際。
甲斐市は2004年、中巨摩郡竜王町、敷島町、北巨摩郡双葉町が合併した際。
それぞれの合併時にこういった名前になったようです。
まあ当時の「平成の大合併」の際にはあちこちで起きた現象で、「どこか特定の地名にすると合併の合意が崩れる」からだとは思います。
しかし、「中央」はどこの中央のつもりなのか、さっぱり分かりません。
甲州や甲斐のような、旧国名を付けられてもそれが国の中のどこなのか外の人間にとっては非常に分かりにくいものであるとともに、この場合「甲州」と「甲斐」はほぼ同様の意味となるためどちらがどちらかも不明確です。
そんなわけで、今日のブログの記事名は「市町村名は地名でなければいけないのか」としましたが、やはり「分かりやすい地名にしてもらいたい」と思います。
とはいえ、山梨県の例は象徴的ではありますが、他にも同様な例、いやもっとすごい例もあちこちに見られます。
「キラキラ市名」という風に呼んでいるものもあり、問題視する人も居るようです。
まあ住人が恥ずかしくなるようなものはさておき、あまりにも範囲の広すぎる名称を勝手に付けてしまうというのはどうなんでしょうか。
旧国名を市町村の名にしてしまうというのも、よほど中心地であったという以外では僭越と思います。
しかし、堂々と「四国中央市」とか「南九州市」といった名を付けるというのもまあ言ってみれば気宇壮大と言えないこともないのですが、やはりその地域の他の人々から見れば良くは思えないものでしょう。
そういった名称を付けた際の事情というものを見ると、やはり何とか合併を成立させたいということから紛争の種になりかねない名称の方は当たり障りのないものにという考えであった場合が多いようです。
仕方のない事情と言えないこともないのですが、やはりこの後かなり長く残る名称でしょうから、残念な話と思います。