爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

唖然とするしかない世界の石油消費量見通し、2050年には4割増しとか。

アメリカのエネルギー情報局(EIA)が石油消費量推移の見通しを発表しました。

www.nikkei.com

2050年で2020年比で石油需要が4割増加するとか。

耳を疑うような、しかしよく考えれば当然のような値ではあります。

 

これほど「世界中で脱炭素化」といった報道が飛び交っていながら、現在でもかなりの石油需要レベルであるのがさらに4割増加とは。

 

やはり、脱炭素化という掛け声で動くのは欧米日などのごく一部の先進国(の中のさらにごく一部、本当は)に過ぎず、アジアや新興国はまったくそれには従わないだろうということです。

 

各国の今後の推移についても予測されていますが、再生エネルギー比率は20年の15%から50年には27%へ(それだけかい)、先進国では自動車のEV化が進むものの新興国ではガソリン車が増え続け、その結果として石油需要の4割増加ということになるそうです。

 

これでは二酸化炭素排出削減で温暖化阻止などは夢のまた夢といったところでしょう。

何のためにこれほどまでに気候変動の恐怖を宣伝しているのか、疑いたくなります。

 

なお、交通手段の変更が先進国だけに限られるなら、その効率の低下は結果に出てくることになり、新興国の発展と現在の先進国の没落につながる可能性も大きいでしょう。

温暖化対策による経済逆転も起きるかもしれません。

 

ところで、現在のコロナ禍による需要低迷もあり、私も封印していたオイルピーク説ですが、こうなってみるとそれも考えなければならなくなります。

石油の供給には限りがありいずれ減少に向かうというものですが、このような予測が出ればやはり考慮せざるを得ません。

そうなると、新興国の経済発展が軌道に乗り始めた頃に石油供給に不安が出て価格高騰と言う事態も頻発する怖れがあります。

それによる社会不安がさらに世界の不安定化を引き起こす危険性もあります。

脱炭素化が進めばこの不安も遠のくのではと思っていましたが、そうでもないようです。