爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「小雨」「氷雨」の「雨」はなんで「サメ」と読むのだろう。

コンピュータ画面の下部に現在の天気状況が出るようになっていまして、現在も「24℃小雨」と表示されています。

 

しかし、「小雨」ってなんで「コサメ」と読むんだろう。

他にも「雨」の字を「サメ」と読む言葉は「村雨」「氷雨」「秋雨」などがあります。

 

いずれも前に付く言葉の語尾に「さ行」の音があってそれに引かれて「サ」となったわけではないようです。

 

調べてみると、やはりこういうことに疑問を持つ人も居るようでいくつか見つかりました。

blog.goo.ne.jpこの方の考察は結構詳しく、またよく調べられているように感じます。

 

それによると諸説あるようですが、古代では母音で始まる「アメ」のような単語に接頭語が付く場合そこの子音Sが挿入されるという説があります。

ただし、アメ以外には実例が乏しく「イネ」が「ウマシネ」になる程度だとか。

また、平安時代の実例に「早雨(はやさめ)」「春雨(はるさめ)」「小雨(こさめ)」をそれぞれハヤサアメ、ハルサアメ、コサアメとしたものがあるということで、アメは「サアメ」という形をとるのではと言う説もあるそうですが、これもサアメという形に至る理論が不明だそうです。

 

なお、上記の記事中にはSが挿入される例を他にも調査していますが、雨の他イネ、朝(鳥取三朝温泉)、青(まっさお)もあるとしています。

これだけあればそうかもと思いますが。

 

他の説明によれば、こういったSの挿入は奈良時代よりかなり前のもので、すでに奈良時代には母音の結合が許容されるようになりそれ以降の言葉にはつかないのではとも書かれていました。

 

言葉の移り変わりというものは常に激しく動いているもののようです。