爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

モデルナ社製ワクチンに異物混入、さらに接種は遅れるか。

モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンに、金属片のような異物混入があったということで、大騒ぎ。

ワクチン頼みの政府にはまた逆風でしょうか。

news.yahoo.co.jp

さて、非常に幅広い職業経験を持つ私ですが、実はかつて「注射用薬剤の製造」なんていうことに関わっていたこともありました。

ほんの手伝い程度の仕事だったので詳しいことまでは分かりませんが、今回のような事故も十分に起こりえることだということは分かります。

 

このワクチンは見たところガラス製のバイアルという本体の上にゴム栓をかぶせ、その上からアルミのカバーをして巻締したもののようです。

 

もちろん製造は完全自動化でしょうが、ああいった機械にはどこかに整備不良個所が発生し、金属粉やゴムの欠片などが発生しやすいものです。

さらに、バイアル瓶は口径も広く、上部から落下する物体があれば結構入りやすいものです。

 

私が担当していた当時の薬剤はそれほど売れるものでもなく、せいぜい週に数千本という生産量でしたので、製造した製品を社員が全部目視で確認する全数検査というものをやって、異物混入の不良品は除去してから発送したものです。

 

今回のモデルナ社ワクチンの異物は金属片のようだという話も出ていますが、現物は手元にあるのになぜ速やかに確認できないのでしょう。

ドラマ「科捜研の女」では優れた分析機器であっという間に物質の同定ができますが、やはりドラマと実際とは違うのでしょうか。

ワクチン製造時の装置の断片などでしたらステンレスが多いと思いますが、それならほぼ被害は出ないと想像できます。

早く物質特定をすべきでしょう。

 

ワクチンの供給は普通では考えられないほど急いで行われていますので、こういった事故もある程度は避けられないことでしょう。

必要な処置を速やかに行い、平静な接種に戻してもらいたいものです。