爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「潮流発電」も息を吹き返す。とにかくコスト(エネルギー、経済)が問題。

これまで頼り切っていた化石燃料エネルギーから離れようとあがく世界ですが、やはり「潮流発電」にも触手を伸ばすようです。

www.sankeibiz.jp

五島沖で実証実験を行っているということですが、その写真を見るとかなり大規模な装置に見えます。

1月末に、奈留島の南西部、鈴ノ浦の沖合約500メートル、深さ約40メートルの海底に設置された発電機は巨大なスクリューのようだ。高さ約23メートル、重量約1000トン、中心部に備え付けられた3枚のブレードの長さは約7メートル、出力は500キロワット。一般家庭約300世帯の消費電力を賄える規模だ。

総重量が1000t、そのほとんどは鉄でしょうか。

この大規模装置で得られる電力が「一般家庭300世帯分」?

ちょっと少なすぎでは。

 

とにかく、この装置を製造し設置する総費用、そのために必要な総エネルギーが発電した電力に見合うかどうか、それだけが問題です。

 

潮流のエネルギーというものは莫大なものであるのは間違いありません。

鳴門の渦潮を見れば明らかです。

ただし、どうやらこの発電に向いた適地というのは限られているようです。

 

 

www.denken-guide.net

このサイトは電気主任技術者受験者向けということですが、メリットだけでなくデメリットも記載されています。

とにかく、日本周辺はすべて海ですが、どうやら潮力発電の適地というのは数か所しかないようです。

しかも、設置するのはすべて海の中。

塩水による装置の劣化は相当なものでしょう。

 

どうも、自然エネルギーといえば研究開発費がどんどんと入ってくるという状況がこういった見込みのない技術開発にまで及んでいるということでしょう。

「もったいない」のはエネルギーや資源だけでなく研究費もそうなんですが。