爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「感染防止」は可能なのか、落ち着いて考えてみる

「感染防止対策」ということを耳にする機会が多く、飲食店に限らず多くの業種で「ガイドライン」なるものが提示され、それに沿った対策をすることが求められています。

 

例の「GOTOキャンペーン」でも感染防止対策をしていないところには適用させないといった脅しも交え、かなりの強制力で押し付けようとしています。

 

政府からのガイドラインは以下の場所で見ることができます。

https://corona.go.jp/prevention/pdf/guideline.pdf

 

ちらっと見てはみましたが、例の「マスクやフェイスシールドなどの使用」「体温計測」「客との間にアクリル板やビニールシートなどの設置」「手指の消毒液を設置」「定期的に消毒」といったもののようです。

 

 これで、「やっているぞというポーズ見せ」だけはできるでしょうが、実効性はどうでしょうか。

 

想定している危険性は「客から店員」「客同士」の感染でしょう。

もちろん店員も感染したら危険ですが、そうなったらもう営業どころではないはずです。

 

客に感染者がいたらどうなるか。

まず、体温計測による感染者検出は、無症状・軽症状感染者が多いということからあまり効果はありません。

すでに「37.5℃」という基準は取り下げているそうですが、「発熱があること」ではますますわかりにくくなっています。

 

主にウイルス排出ルートは通常時は唾液からでしょうから、咳・くしゃみ、さらに話したり歌ったりしたときのしぶきです。

これらはマスクをしていればそこに溜まります。

していない場合は飛び散りますが、これはマスク強制で防げるでしょう。

問題はマスクに溜まったウイルスを含む唾液などがしばらくは滞留することです。

マスクをしている場合、どうしてもずれたり曲がったりといったことでそれを直そうとして手で触れることになります。

そこで手指にウイルスが移行するというのは、最近よくテレビでも映像化したものが放映されているのでご存じでしょう。

ここで、感染者の手指も相当数のウイルスに汚染されているということになります。

 

これを殺菌するために消毒剤での手指殺菌ということになります。

ある程度の効果が期待されますが、ただし、「入店時だけ」であれば入店後に再び汚染された場合はもはや阻止効果はありません。

簡単な買い物だけの店であれば良いのですが、長い時間かかる店では危険度が増します。

特に飲食店では食べる場合はマスクをはずします。

外す際にそれに付着したウイルスが手指に移行するということもあるでしょうし、飲食中にさらに付着するということは十分に考えられます。

まさか、飲食中も頻繁に消毒してもらうというわけに行くかどうか。

各テーブルに消毒剤を常備し「3分おきに手指消毒」してもらうことにでもすればかなり効果は上がるでしょうが。

 

店員のフェイスシールドは、直接の飛沫感染の機会がかなり低い以上、「ポーズだけ」の要素が大きいのでは。

さすがにあれをしていれば「この店は本気」ということが伝わりそうではありますが。

 

このように、「ガイドラインを守っていれば大丈夫」とはとても言えないと思うのですが、これでも「守ってGOTO」と行くのでしょうか。