爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

コロナウイルス検査結果「微陽性」とは何か

野球の巨人軍の選手がコロナウイルスに感染していたということで、大騒ぎになりましたが、その判定で「微陽性」などということが言われました。

www.tokyo-np.co.jpどうやら非常に少ないウイルス量だったということで、それを強調したかったのでしょう。

 

ただし、専門家でもそのような表現は聞いたことがないと言っているようです。

 

 

長崎大の安田二朗感染症共同研究拠点教授(ウイルス学)に「微陽性」について尋ねると「公式に使われたことはないと思う。専門用語でもない」とやや驚いた様子。「多分、ウイルス量が少なくて、人にうつす可能性は低いと言いたいのだろうが、あいまいな表現だ。使い方によっては誤解が生じる可能性があるかもしれない」と指摘し、「陽性だったけど、検出されたウイルス量は極めて少なかった、というのが科学的な正しい表現だ」とした。
 国際医療福祉大の高橋和郎教授(感染症)も「初めて聞いた。学会や専門家の間でも使われていない。新たに使うなら、きちんと定義しないと分かりにくいし、伝わらない」という。
 

 発表した巨人の担当者が使ったようです。

スポーツライターの小林信也氏は「陽性という言葉だけでは、十九日のプロ野球開幕は無理という話になっていく恐れがあり、それをものすごく警戒した結果、『微陽性』という言葉を使ったのでは」と推測した上で、「二選手に陽性反応が出たという衝撃を、どうやって少なくするかに苦慮したと思うが、『微陽性』という言葉が医学的に正しくないとしたらおかしな話だ」と話す。 

 

 PCR検査ではDNA合成酵素を働かせて目的とするDNAの部分をどんどんと増やしていき検出可能になると陽性と判定できることになります。

おそらく、その到達時間が長いから元の存在量も少ないはずという推論で出てきた表現でしょうが、あいまいであることには間違いなさそうです。

 

なお、二人の選手は再検査では陰性、その他の関係者も皆陰性のようです。

まあ無事収まれば良いのでしょうが。