爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

”賀茂川耕助のブログ”を読んで、No.1279ダライ・ラマとCIA

賀茂川耕助のブログ、チベットの宗教指導者として知られるダライ・ラマについて書かれています。

kamogawakosuke.info

アメリカでは貿易紛争の解決に向けた動きもある一方で、中国に圧力をかけようという施策もいくつも行われています。

 

今年1月にチベット自治区の人権弾圧を批判するという法案を米下院で可決したのですが、これは昨年11月の香港人権法、12月のウイグル自治区での人権弾圧批判の法案に続いて3件目の中国非難の法案でした。

当然のように中国政府はこれを内政干渉だとして反発していますが、これも様々な駆け引きの一つなのでしょう。

 

ところが、チベットダライ・ラマ14世はこれまでの歴代大統領とは良好な関係であったものの、トランプ大統領とはまったく同調できないようで、互いに非難を繰り返しているようです。

 

ダライ・ラマは宗教指導者でありながら、チベットの政治の最高権力者でもあったのですが、1959年にインドに亡命政府を樹立して以来、ずっとアメリカのCIAから資金援助を受けていたようです。

これはかつては陰謀論のように考えられていたのですが、最近ではアメリカ政府もその事実を認めています。

CIAはアメリカに対抗する国や組織を弱体化させるためにはどのような方策も取りますので、これもその戦略の一つだったのでしょう。

 

しかし、トランプとの関係悪化が続くとそのつながりも危うくなるかもしれません。

上記のアメリカの法案には、現在のダライ・ラマ14世が亡くなった後の後継者選定に中国政府が介入することを牽制する条文も含まれているそうです。

すでに高齢となっている現ダライ・ラマですので、近い将来に次代の選定手続きが必要となるのでしょうが、それが米中間の火種にもなるかもしれません。

 

かつて、少年時代にチベットダライ・ラマ選定を扱った童話を読んだことがありました。

先代のダライ・ラマが亡くなった時刻と同時に産まれた男児を探すといった内容だったと思いますが、それが行われるのでしょうか。

しかし、中国政府の強い干渉は避けられないでしょうから、荒れる事態となるのは間違いないでしょう。