内科医NATROMさんが書いているブログは、医学関係の話題でいつも参考にさせてもらっています。
今回の記事は「何も悪いことをしていなくても人々は病気になる」
どうしても原因と結果を考えてしまう人間の習性が間違ったものを生み出しているということです。
身体に悪いこと、色々とありますが、それをしているから必ず病気になるということはありません。
逆に、悪いと言われるものを全部遠ざけた生活を送っていても病気になります。
しかし、病気にかかるとそれがなぜかということを考えてしまい、これが原因だと思いこむとそれを避けるということを誰でもしてしまいます。
これは、NATROMさんも書いているように、原始の頃から様々な危険に対処してきた人類の習性であり、それは正しかった場合も多かったのでしょう。
食中毒などの場合は比較的多くの場合で正解が出るのでしょうが、「ガン」の場合はそうとは言えません。
肺がんと喫煙、肝炎ウイルスと肝臓がんのように、集団としてみればその関連が証明されるものもいくつかはありますが、それすら、「タバコを吸い続けたけれどガンにもならずに天寿」という人も居ます。
まして、他のガンの場合はどこに原因があるのか分からない場合の方が多いのですが、人間の常として何らかの原因を探し出さなければ心が落ち着かないのでしょう。
しかし、病気になるかどうか「運が悪い」としか言えない場合が多いとのことです。
これはガン以外の場合でも同様だとNATROMさんは続けます。
「生活習慣病」と言われる糖尿病や脂質異常症でも、同じような生活態度であってもその病気になる人もいればならない人もいます。
本人の生活態度より、遺伝的要因や環境要因に原因がある場合も多く、一概に「生活習慣病」と呼ぶのはどうかと書かれています。
最後のところ、大賛成です。
若い頃から血圧や血糖値が高い高いと言われ続けていても、それほど食べすぎている自覚はほとんどなく、もっと暴飲暴食をしている連中が他にいるのを見続けながらここまで来ました。
親が糖尿病だったので明らかに遺伝要因が強いのですが、たしかに「生活習慣」を変えれば改善するのでしょうが生活の楽しみは大きく損なわれます。
NATROMさん、なかなか良いことを言ってくれます。