毎週日曜日に更新される渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」、いつも参考にさせていただいていますが、今週は今年の10大ニュース発表でした。
http://food.kenji.ne.jp/review/review944.html
渡辺さんの選択は私とは若干感覚が違いますが、それでも食中毒関係が最も多いのは当然でしょう。
和歌山・東京での大規模な学校給食食中毒(刻み海苔にノロウイルス付着)が堂々の一位。
それ以外にも、O157、サルモネラ、カンピロバクターとランク入りです。
渡辺さんも何度も書かれているように、カンピロなどは肉の生食を止めるだけで相当減少するはずです。そんなもの日本の食文化でもなんでもないのに。
サルモネラは日本ではちょっと珍しいものですが、アメリカでは多数発生しています。
O157とカンピロは最近の流行り?でしょうか。
食品問題と言えるのは間違いないでしょうが、東京の豊洲市場移転問題も入っています。
小池都知事に始まり、終わった(まだ終わっていないか)問題ですが、あの化けの皮を剥がした一つの要因でもあったのでしょう。
とはいえ、巻き込まれて大きな影響を受けた関係者の方々は災難でした。
禁煙法案の行方というのも、ちょっとそれほどの問題かという気がしたのですが、これは田舎と都会での感覚の差かもしれません。
飲食店などでの禁煙を法制化しようとした前厚労大臣の内閣改造に伴う交代で、すっかりその動きは消え失せてしまいました。
それにしても、自民党などはなぜにここまで禁煙に反対するのか。目先の支持団体に動かされ、それ以外の物言わぬ多数の存在を忘れているのでしょう。
機能性食品に関しては、私の方がより問題視していると思いますが、最後にギリギリランクイン。
元々が胡散臭い制度ですから、薬事法や公正取引等の規制と紙一重です。
機能性表示はできても、それを広告に書き損なうと叱られるという、馬鹿な状態になっています。
飲食店などの人手不足もひどいとか。これも田舎ではほとんど感じられない問題ですが、都会では相当なものになっているのでしょう。
しかし、人手不足と言いながらまだまだ賃金アップのスピードは遅々としているようです。一気に高額雇用、しかも正社員となればあっという間に解消しそうに思いますが。
食品でないので「番外」とされているのが、子宮頸がんワクチンの問題です。
子宮頸ガンワクチンで推進派の論陣を張ってきた村中璃子さんが
英ネイチャー誌の「ジョン・マドックス賞」を受賞しました。これ
についてマスコミの反応は非常に悪く、当初は「産経と北海道新聞
のみ」が報道したそうです。その後、朝日や東京新聞でも報道され
たようですが、テレビではまだ報道しているのを見たことがありま
せん。
いまだに、子宮頸がんワクチン接種の問題では接種で健康被害を受けた被害者だけを問題視した報道姿勢が強いようです。
それでワクチン接種が滞ったせいで、年間3000人の命が失われ、1万以上の子宮が切除されている現状は変わらないということです。
渡辺さんの10大ニュース選考でも、政府に対する批判が強く影響するということです。当然のことでしょう。