爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

大阪で震度6弱の直下型地震 まだ地震火山活動期は続いている

熊本地震の起きた時期には日本各地で地震が続発していたものの、その後少し沈静化していたように思っていましたが、ここに来てまた各地で頻発です。

ここ数日の間にも、千葉沖、群馬と続き、今朝は大阪北部で最大震度6弱地震発生、被害も出ているようです。

news.livedoor.comマグニチュードは5.9とさほど大きくは無いようですが、震源の深さはごく浅いようで、典型的な直下型地震でした。

 

鉄道などの交通機関への影響は大きく、発生時以降動けない状態が長く続いているようです。

うちの神戸在住の息子も通勤途上で地震発生、動けないと言っていましたがどうなったことやら。

 

やはり、日本列島全体の地震等活動が活発な状態が続いているのでしょう。

怖ろしいのは北海道沖、南海トラフのプレート境界型の巨大地震と、東京など大都会での直下型地震発生です。

今回の大阪北部でも、マグニチュードが7近くという、内陸型地震の最大規模に近ければ相当な被害がありえるところでした。

東京もオリンピックまであと二年などと浮かれていて大丈夫かと心配です。

 

「安心?!食べ物情報」で「ジビエ」についての記事

渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」は毎週日曜日に更新され、いつも非常に参考にさせてもらえる記事が満載です。

 

今回のものでは、最近流行とも言える「ジビエ」(野生動物)についてまとめられています。

http://food.kenji.ne.jp/review/review969.html

 

それによると、最近和歌山県で「野生のシカ」を解体しその肉や肝臓を生で食べて寄生虫による食中毒を起こしたという事件があったそうです。

サルコシスティスという寄生虫らしいということですが、はるかに清浄な環境で飼われている家畜でさえ生食は危険と言われているのに、野生の動物を生でというのは考えられません。

 

他にも、野生のシカとイノシシを調べた研究が引用してあり、それによれば寄生虫の他にもE型肝炎ウイルスやトキソプラズマが感染していることがあるとか。

シカ肉などではその感染率が90%以上と言うことで、もうほとんどすべてと言ったほうが良さそうです。

 

野生動物の増えすぎが問題となっており、殺した動物を料理に使うジビエ料理も話題になることが多いようですが、細心の注意をもって調理し、必ず十分な加熱をすることが必須でしょう。

 

 

なお、その野生動物の生息数調査という問題についても様々な資料を紹介されています。

農業被害や林業被害も大きいことから、野生動物の生息数と言うものはできるだけ正確に把握したいところですが、これが相当難しいことのようです。

生息数によって捕獲数を決めていくのですが、その生息数自体が間違っていれば捕獲の影響も変わってきます。

糞の調査から生息数を推測するのですが、これも難しい調査のようで、やり直してみたら倍以上居たと言うこともよくあるようです。

 

渡辺さんは現在ガン闘病中という状況で、それでも毎週食品関係のニュースをまとめて出されているのですが、病状が厳しいそうです。

なんとか治療効果が現れることをお祈りします。

 

河野洋平さんの発言に総攻撃、それほど大した事を言ったようでもないのに。

衆院議長などを歴任した河野洋平氏が、北朝鮮問題について拉致問題だけを優先するのではなく、国交正常化なども考えるべきと発言した問題に付き、安倍首相も発言。

www.sankei.com

他のメディアやネット発言などでは、「圧殺」と言えるほどの攻撃を受けています。

 

それほど問題だとも思えませんが、何が気に入らないのやら。

拉致問題だけにあまりにも入れ込みすぎると、ゼロ回答だった時に引っ込みがつかなくなって困るのでは。

逃げ道を用意してくれるはずだった河野発言を一方的に圧殺してしまうと、自分たちが困りそうです。

 

まあ、安倍首相の立場などどうでもいいんですが。

ちなみに、G7の時は安倍はトランプに「恫喝された」そうです。

品の無いもの同士面白い場面を見せてくれるものです。

 

週刊新潮はどういうつもりでこのような記事を続けているのか、「食べてはいけない国産食品第4弾」

週刊新潮が、かなり低レベルの「食べてはいけない」という記事を続けているということで、FOOCOM.NETの専門家コラムで瀬古博子さんが書いている記事を紹介しました。

sohujojo.hatenablog.com

ちょっと食品問題に関心のある人ならすぐに分かる程度の低レベルの記事であり、さすがにそんなに長くは続かないだろうと思っていましたが、まだ続いていて今度で第4弾。

そのネタが「トランス脂肪酸」だそうです。

www.foocom.net

トランス脂肪酸とは、二重結合がトランス型結合である不飽和脂肪酸であり、天然にも存在しますがマーガリン製造工程でできることもあるそうです。

瀬古さんの記事中にもありますが、多く摂取すると冠動脈疾患が増加する危険性があると言われており、WHOでも摂取を制限することを推奨しています。

ただし、日本人の通常の食生活ではその制限値には遠く及ばない量しか摂っていません。(人によってはそれ以上摂っている人もいる可能性はあります)

 

そのため、日本ではトランス脂肪酸の規制はしておらず、製品への表示も義務付けられていません。

 

それでも、メーカーによっては客からの希望と称して自製品の含有量を表示しているところもあるのですが、週刊新潮ではその「表示しているメーカーだけ」を槍玉に挙げるというバカバカしい真似をしています。

 

パンメーカーは数多いのですが、トランス脂肪酸含有量を表示しているメーカーは全てではありません。

週刊新潮は、その実態をすべて取材することもなく、「メーカーが自ら公表している数字だけを集め、その中で含有量が高いメーカー製品を危険としている」という、いい加減な記事作りをしているわけです。

 

本当に、トランス脂肪酸を少量でも含むことが問題であるのなら、パンに標的を絞るとすれば、ある程度の規模のメーカーの製品をすべて揃え、自ら分析するのが困難ならば専門の分析会社や研究者に依頼して信頼性のある数字を出し、その数字に基づいて記事とするべきでしょう。

 

ごく少量のトランス脂肪酸含有量をあれこれ言うことも問題ですが、それ以前にその記事の作り方にも不信感を覚えます。

 

それにしても、週刊新潮はいつまでこのような連載を続けるのでしょうか。

さてどうするのかな 北朝鮮は予想通り「拉致問題は解決済み」と主張

米朝会談を大成功と主張するトランプとキムですが、日本の存在が邪魔者になりそうです。

www.sankei.com

直接金委員長に会いに行っても拉致問題解決に前進をと意気込む首相ですが、予想通りの北朝鮮の反応でしょう。

 

アメリカや韓国がいくら北朝鮮と和解しても、日本だけは拉致問題前進がなければ制裁続行と言い張ればどうでしょうか。

トランプは公言している通りに、北朝鮮への経済援助は日本と韓国にやらせるつもりでしょうが、日本が動かなければまずいことになります。

 

これは、安倍首相のお友達のトランプが脅しを掛けてくるかもしれませんが、だからといってそれに屈すれば日本国内の世論が黙っていないでしょう。

経済失政や、自身のスキャンダルがいくらあっても揺るがなかった安倍首相への支持も一気に崩れ去るかもしれません。

 

さあどうなるか。実は不安というよりは期待で見守っております。

「小さな大世界史」ジェフリー・ブレイニー著

人類が誕生した200万年前から現在までの人類通史というものを書いてやろうという無謀?な試みでできた本です。

 

著者はオーストラリアの歴史家ですが、政治的な発言も多いという、元メルボルン大学教授のブレイニー氏です。

そのためか、監訳の南塚信吾千葉大学名誉教授によれば、「欧米の歴史家の書く世界史ほどヨーロッパ中心主義的ではない」ということです。

しかし、読んだ感想は、やはり相当ヨーロッパ偏重というものでした。

アジアが出てくるのも、ヨーロッパからの眼を通してと言うものですし、まだ中国は若干の記述があるのですが、インドに関しては非常に少ないようです。

 

 なお、翻訳は南塚先生ほか数名の方があたっていますが、なぜか歴史学者は南塚さんだけで他は政治学や国際文化が専攻ということです。その訳は分かりませんが、さほど内容に問題があるようなことは無いかもしれません。

 

また、訳者が強調しているように、本書は科学や技術の影響というものを大きく捉え、さらに気候の影響も強く意識されているということです。

通常の歴史学者の捉え方ではこの点が弱いことが多いようですので、その点では面白い視点があるのかもしれません。

 

ごく最近の話とも言えるのですが、氷河期の海面の下降とその後の上昇(日本で言えば縄文海進)は人類の移動や居住という基本的な面で大きな影響を与えているのは当然なのですが、これまでの歴史書ではまとまった図も見られなかったと思います。

しかしこの本では紀元前16000年のもっとも海が低くなった時の陸地の輪郭とその時の氷河の広がりを、世界規模で描写しており新鮮な思いで見ることができます。

日本列島も完全に大陸とつながっており、これなら無理やり筏で渡る必要もなかったはずです。

さらに、その時点でもしも文明が起こっていても今では完全に海中にあるとすれば、今の考古学は間違ったところを発掘しているのかもしれません。

 

もう一つ、まったく盲点に入っていて気が付かなかったところを一つ。

地中海には潮の満ち干はほとんど無いそうです。

そのため、港の建設も楽で停泊、荷降ろしもそういったことを考慮せずにできたというのが、文明開始当初から有利に働いたそうです。

また、ヴェネツィアという町もそれだからこそ運河に頼った街づくりが可能となったわけで、もしも潮の干満差が大きければ不可能だったとか。

気が付かなかった。

 

まあ、ちょっと変わった歴史書と言えるかもしれませんが、ところどころ参考にはなりました。買ってまで読む本じゃないかも。 

小さな大世界史:アフリカから出発した人類の長い旅

小さな大世界史:アフリカから出発した人類の長い旅

 

 

民法改正 成人年齢を18歳へ ただし、かなり変なところも

民法改正が議決され、明治以来20歳であった成人年齢を18歳にするということになりました。

www.nikkei.com

まあ選挙権は先行して18歳からになっているので、いずれはこうなるとは思いましたが。

ただし、すべてを18歳とするのではなく、飲酒、喫煙、競馬などのギャンブルは20歳のままとするそうです。

 

これらの規定は「未成年者飲酒禁止法」「未成年者喫煙禁止法」という法律により決まっています。(ギャンブルは知りません)

当然ながら、これらの法律も名称だけは変更しなければならなくなります。

未成年ではない18,19歳の飲酒と喫煙を禁止しなければならないので。

 

一応、これらの年齢制限を20歳のままとするのは、有害であるからと言う理由によるということですが、あまりにも批判を恐れるだけというのがミエミエです。

 そもそも酒もタバコも子供はもちろんですが、大人にとっても有害であるのは明らかです。

したがって、ある年齢をとらえてそれより上では少しマシ、それより下はより危険などといった線引をすることはできませんので、今新たに「何歳以下は禁酒、禁煙」などという設定ができるはずはありません。

仕方がないので、これまで通りなら文句も出ないだろうということでしょう。

 

このような、理論的に破綻していることを通そうとしてもいずれはボロが出るでしょう。

 

この前の、ジャニースのアホが「未成年の19歳の女性と酒の席で同席した」という騒動も、今後はさらにシュールレアリズムの世界かというような報道になるでしょう。

「未成年ではないものの、酒を飲むことが禁止されている19歳の女性と酒の席で同席した」

この文章がなんか変という感覚がまだ一般日本人に残っているかどうか。

 

それにしても、「成人式をいつやるか」が大問題というのは、平和なことです。

18歳の1月では、多くの人は大学受験で出席できないということでしょうし、時期をずらすのもおかしなものです。

 

当分の間は20歳と言う年齢で実施といったところもあるかもしれませんが、この根拠も無くなるわけでやりづらいものでしょう。

 

しかし、18歳で成人式を行っても、まだ酒を飲めなければ荒れることもないか。

どうも、喜劇のような状況が見られそうです。

 いっそのこと、自己申告にして「自分は大人になった」と自覚したら成人式に出席することにしたら。

何歳になっても自覚が持てなければ出席しません。

中には、80くらいになって「私まだ成人式に出てないのよ」なんていうバカな婆さんが出たりして。