爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

中国が一人っ子政策転換

中国で長年続けられてきた「一人っ子政策」を転換し二人まで認めるということにするそうです。

中国では共産党政権樹立以降も食料生産にもままならない状態が長く続き、詳細は報じられていないものの相当数の人々が餓死したという状況もあったようです。

そのために少しでも飢饉の重圧を減らすために強権をもって子供の数を一人に制限してきたのですが、ここにきて緩和したということは少々の食料生産不安があっても金で買えるから良いということになってきたのでしょう。

 

まあ食料自給率40%以下の日本がとやかく言える立場ではありませんが、これで世界の将来はさらに危険度が増すことになるかもしれません。

中国ではこのような事態でもあっという間に数千万人単位で人口が変動するでしょう。ある程度の国の一か国分の人口が増えるということでもあり、また経済的に豊かな階層が子供を多く産むようになれば食料の内容も肉類などが増え、さらに食料需給に厳しい影響を及ぼすようになるでしょう。

 

人口爆発の影響と言うものを歴史的に論じた本は以前に読みました。

「自爆する若者たち 人口学が警告する驚愕の未来」グナル・ハインゾーン著 - 爽風上々のブログ

世界中に大きな悪影響を及ぼすのは人口減少ではなく、この本に語られたように急激に増加してしまう人口のそのラッシュの人々(=ユースバルジ)でした。

 

中国が政策転換をすればこの後2-3年経つと急激に子供が産まれ始め、それから20年後には膨れ上がった年代層の若者たちが出現することになります。

彼らはそれまでの社会が形成してきたバランスを崩し、居場所を求めて世界中を掻きまわすことになるでしょう。

 

またも不安要素を増やしてくれました。恐ろしい国です。