安倍首相が9月29日に国連で演説したことについては、ほとんど聴く人も無く空席が多かったことを揶揄する向きもありますが、内容についての批判がマスコミにはあまり見られないようです。
しかし、日経ビジネスに鶴野充茂さんが書かれているように、「難民支援の実績を台無しにした安倍演説」というのが最も妥当な評価でしょう。
難民支援の実績を台無しにした安倍首相の「あの」一言 (2ページ目):日経ビジネスオンライン
(会員制サイトですので会員以外は全頁を読むことはできません。あしからず)
難民の受け入れと言うものが最も緊急の課題となっている国際社会で、皆が関心のあるのは「貴国は難民をどれだけ受け入れるか」ということであるのは当然です。
しかし、外国人記者からのその質問に対し、首相はそれにきちんと答えずに「日本は国内問題(老人問題・女性問題)を優先して解決する」というような返答をしてしまいました。
これは海外メディアから見れば落胆せざるを得ない日本政府の姿勢と言うことになり、難民支援のために財政支援をしたとしてもその印象は消えないでしょう。
その演説の方で「安保理常任理事国入り」を訴えたとしても誰が納得するでしょうか。
外交上手とおそらく自分でも信じている首相ですが、とんでもないことです。日本の国益を一番損なっているのは自分だという自覚がないのがもっとも救いようのないところです。
なお、「The Journal @ニコニコ支局」では田中良紹さんが「安倍政治の断末魔が始まる」と書いています。
田中良紹:安倍政治の断末魔が始まる:THE JOURNAL:THE JOURNAL(THE JOURNAL編集部) - ニコニコチャンネル:社会・言論
こちらの方が真実の状況に近いのかもしれません。